こんにちは。
絵本屋だっこ副理事・相談室ピアサポーターのかめです。
今回は、絵本屋だっこに届いた素敵な絵本をご紹介いたします✨

目の見えない女の子の豊かな日常をえがく絵本『わたしのぞうさん』
文:アンナ・アニーシモヴァ
絵:ユーリヤ・シードネヴァ
訳:藤原潤子
かけはし出版
あらすじ
視覚に障害のある女の子が、自らの視点で日常を語る絵本です。かくれんぼやお料理、お絵かき、動物園でゾウを見たことなど、14のエピソードが収録されています。
音や匂い、手触りを通じて広がる世界が、障害の有無を問わず、すべての子どもたちに共感と発見を届けてくれる作品です。
対象年齢
読んであげるなら: 5歳〜
自分で読むなら: 小学生〜
購入リンク
感想
お母さんと一緒にかくれんぼをしたり、お料理や掃除機がけを手伝ったり、絵を描いたり…。
一見、視覚に障害があると難しそうに思えることも、音や匂い、物の感触、そして女の子の豊かな想像力によって、色鮮やかで瑞々しい日常が浮かび上がります。
絵本の絵はシンプルな色使いですが、それ以上に鮮やかに感じられるのが不思議です。
女の子の想像の中に登場する大好きな“ぞうさん”もたくさん出てきて、読んでいてワクワクが止まりません✨
また、ご両親の自然な関わり方が印象的で、「障害がある」ということを忘れてしまうほど。
一方で、不機嫌に接するおじさんや、怒鳴って走り去る男の子といった存在にもハッとさせられます。
「自分は周囲の人に無意識に傷つけるような接し方をしていないだろうか…」と、ふり返るきっかけにもなる作品です。
そんな気づきをくれる一方で、女の子の想像の世界がとても楽しく、最後には温かい気持ちで読み終えることができます。
かけはし出版のご紹介
かけはし出版:異文化への扉をひらく翻訳絵本の出版社
公式HP:https://kakehashi-pub.com
Instagram:https://www.instagram.com/kakehashi_publishing
神戸市外国語大学ロシア学科の教員であり、本書『わたしのぞうさん』の翻訳者でもある藤原潤子さんが、教育研究活動の一環として立ち上げた一人出版社です。
絵本というわかりやすいメディアを通して、ロシアの文化や社会を多角的に紹介することを目的としています。
今、ロシアという国家のふるまいが国際的に問われているからこそ、ロシアという国や人々について、これまで以上に知ることが必要なのではないでしょうか?
また、ロシアに限らず、広く異文化理解・多文化共生に役立つ絵本や、子どもたちの豊かな想像力を育む絵本を今後も発信していくそうです。
絵本を献本いただきました
このたび、障害者関連団体への献本先を探す中で、かけはし出版さんが「絵本屋だっこ」にたどり着き、「この本を理解してくださいそう」と考えて送ってくださいました。
また、以前公開した『ぼくのにぃに』の動画もご覧くださり、「兄弟児の視点で描かれた絵本を読むのは初めてで新鮮でした。こういった絵本がどんどん広まっていくといいですね」と、嬉しい感想もいただいています✨
📘 『ぼくのにぃに』
作:しょうじあいか
▽読み聞かせ動画
『わたしのぞうさん』の読み聞かせをしたい方へ
絵本屋だっこの絵本は、「絵本を通して障害への理解を広める」という目的に賛同していただける方であれば、有料イベント以外の読み聞かせは事前の許可なしで自由に行っていただけます。
ただし、一般的に絵本には著作権があります。
そのため、絵本屋だっこの絵本以外の作品については、読み聞かせや動画での使用にあたり、出版社への「著作物利用申請」が必要になる場合がありますのでご注意ください。
『わたしのぞうさん』の読み聞かせについて
かけはし出版さんに 『わたしのぞうさん』の読み聞かせについて確認したところ、以下のようなお返事をいただきました。
【無料イベントでの読み聞かせについて】
無料の読み聞かせイベントであれば、申請不要で自由に使用可能とのことです。
※ただし、YouTube等での動画公開・配信は別扱いとなる場合がありますので、事前に確認をお願いします。
また、広報のためにイベント情報(日時・場所・イベント名など)をお知らせいただけると、かけはし出版さんとしても嬉しいとのことです。
チラシや写真などがあれば、あわせてかけはし出版さんまでご提供ください。
【有料イベントでの読み聞かせについて】
有料イベントでの使用を希望される場合は、日時・場所・イベント内容などを記載のうえ、必ず事前にかけはし出版さんへご相談ください。
ご不明な点がある場合は、直接かけはし出版さんまでおたずねくださいね。