こんにちは。

今回のコラムを担当させていただきます、

絵本作家・絵本教育アドバイザーのスダ ノブコです。

【スダ ノブコってこんな人!】

  • 特別支援学校教員歴16年(現在も講師として現場で活躍中)
  • 司書教諭
  • 『発達支援えほん』シリーズ著者
  • 2児の母

私は特別支援学校で教員として指導してきた経験を活かし、

お子さんの認知・発達をサポートする教育絵本

『発達支援えほん』シリーズを制作・出版しています。   

この『発達支援えほん』シリーズは、

特別支援学校で指導する中で日々感じてきた

 

「こんな絵本があったらいいのに」

 

という願いを形にした絵本です。

 

  • 子どもたちにとって「わかりやすい」こと。
  • 先生方にとって「使いやすい」こと。
  • 保護者の方にとって「関わり方のヒントになる」こと。

 

そんな想いを大切にしながら、

教育現場やご家庭で役立つ一冊になるよう作ってきました。

 

今回は、新刊おなじシリーズ(4・5・6巻)について

現場での経験を交えながら、わかりやすくお伝えしていきます。

 

01 発達支援えほんとは?〜絵本を作った理由と想い〜

「発達支援えほんシリーズ」は、特別支援学校の教員として17年間、現場でさまざまな発達段階の子どもたちと向き合ってきた経験から生まれた教育絵本です。

 

特別支援学校では、授業で絵本を活用することが多くあります。でも現場で働く中で、こんなもどかしさを何度も経験してきました。

 

「市販の絵本では、情報が多すぎて子どもがどこに注目していいか迷ってしまう

中高生には幼すぎて使いにくい

また、司書教諭として学校図書館に関わる中で、先生方からこんな声もよく聞いていました。

 

授業で本当に使える絵本を知りたい」

教材準備の負担をできるだけ減らしたい

 

現場の先生方は非常に忙しく、毎日ギリギリのところで頑張っています。

 

特別支援の子どもたちにわかりやすい絵本を作ることは、子どもたちの可能性を広げるだけでなく、先生方の授業準備の手間を減らし、業務削減にもつながります。

 

現場の大変さを知っている立場だからこそ、「本当に必要とされているもの」を形にしたい。

そんな想いから、『発達支援えほん』シリーズを作り始めました。

 

このシリーズには、子どもの「わかった!」を引き出すための3つの大きな特徴があります。

① 余計な情報をそぎ落とした集中しやすいデザイン

余分な刺激を徹底してそぎ落とし、子どもが自然と「絵」や「概念」そのものに意識を向けられるよう設計されています。

 

② 幼すぎず、年齢にとらわれない内容

幼児はもちろん、中高生や大人の方でも抵抗なく読めるよう、落ち着いた雰囲気のデザインを採用しています。

 

③ 「読み終わったあと」につながる構成

絵本を読んで終わりにするのではなく、その後の遊びや活動へつなげてさらに学びを深められるストーリーにしています。巻末には具体的な活動アイデアも掲載しています。

 

02 絵本に込められたこだわり・読んでもらいたい人

 

【こだわり:「おなじ」に気づく力を段階的に育てる設計

 

一見シンプルに見える『発達支援えほん』シリーズですが、シンプルな中にさまざまな工夫がつまっています。

 

今回作った「おなじシリーズ」も文字理解を促すために、スモールステップで丁寧に設計しました 。 

私たち大人は、文字を見た瞬間にその音や意味を自然に思い浮かべます。でも子どもにとって文字は、はじめはただの「線の集まり」「見慣れない形」にすぎません。

 

文字理解の出発点になるのが、

 

「これとこれは おなじ」

 

と気づける経験です。

 

同じ形を同じものとして安定して認識できてはじめて、その形に「音」や「意味」を結びつける準備が整います反対に、見るたびにちがって見えてしまう形には、音や意味を結びつけることができません。

 

だからこそ「おなじ」シリーズは、3つのステップで文字理解の力を育てていきます。

 

ステップ1:実物どうしのマッチング 

まずは具体的なものを見比べて「おなじ」を見つけることからスタート。

 

ステップ2:抽象化 

実物をイラストというシンボルに置きかえ、「シンボルや記号が何かをあらわしている」と気づく力を育てます。

 

ステップ3:形の恒常性 

どんな書体で書かれていても「同じ文字だ」と理解できる力へとつなげていきます。

 

また巻末には、各絵本で扱っているテーマがどのように認知発達につながっていくかを説明する解説を載せています。「なぜこの学びが必要なのか」「この絵本で、何を育てているのか」——その背景まで伝えることで、その子に本当に適切な関わりができる大人が増えてほしい。 そんな願いも込めて作っています。

 

さらに教育関係者の方には、絵本ご購入者限定で授業や集団活動でスクリーンに投影するためのデジタルデータもプレゼントしています。

 

【読んでもらいたい人】

 

この絵本は、教育現場の方だけのものではありません。こんな方に、ぜひ手に取っていただきたいと思っています。

 

  • お子さんとどう関わればいいか迷っている
  • 遊びの中で力を伸ばしたい
  • 「できた!」を増やしてあげたい

 

という保護者の方

 

  • 授業の導入に使える絵本を探している
  • 活動につなげやすい教材がほしい
  • 準備の負担を少しでも減らしたい

 

という特別支援教育・保育に関わる先生方

 

  • 年齢や障害の有無に関係なく使える絵本を知りたい
  • 「わかる」を支える視点を学びたい

 

という発達支援や福祉に関心のある方など

子どもはわからないのではなく、「わかる形で出会えていない」だけかもしれません。
次の章では、新刊3冊がどのように子どもたちの力を伸ばしていくのかを詳しくご説明していきます。

 

03 発達支援えほん4 おなじ① おやつのじかん

『発達支援えほん4 おなじ① おやつのじかん』

ひらがなや数字を覚える前に必要な「2つのものが同じである」と気づく力を、おやつを通して楽しく育てます。

 

文字は、音や意味をもった「形」。だからこそ、「同じ形」「違う形」と見わけられる力が、文字理解の大切な土台になります 

この絵本では、実物同士を比べながら選択肢の中から「同じもの」を見つける経験を重ねていきます。

「同じものを選ぶ」ためには、色・形・大きさなどの特徴をじっくり見比べなくてはいけません。この「どこが同じで、どこが違うのか」に気づく力こそが、「あ」と「お」の違いに気づいたり、「ぬ」と「め」を混同しにくくなったりする、文字を見わける力の基礎になります。 

 

並び方が変わったり、選択肢が増えたりしても「これとこれが同じ!」と気づくことで、

 

  • たくさんの中から同じものに目を向けられるようになる
  • イラストや文字を見分ける力がつく
  • 文字という形に意味をのせるための準備ができる

 

というように、文字理解の土台を着実に育てていきます。 

 

04 発達支援えほん5 おなじ② ハンバーガーをたべよう

『発達支援えほん5 おなじ② ハンバーガーをたべよう』

 

ひらがなや数字を覚える前に必要な「シンボルの意味を理解する力」をハンバーガーショップでのお買い物を通して楽しく育てます。

文字を学習する前に、「特定の形や記号は、何かをあらわしている」と理解することがとても大切です

 

この絵本では、ストーリーの中でハンバーガーの描き方が少しずつ変わっていきます。

 

実物のハンバーガー → リアルなイラスト → 単純化されたイラスト

描き方が変わっても「これはハンバーガーだ」とわかるとき、頭の中では”実物”と”抽象化されたイラスト”が少しずつ結びついています。

ピクトグラムやシンボルのような抽象化されたイラストの意味を理解できると、

 

  • イラストと実物が結びつく
  • ロゴやマークが何をあらわしているか理解できる
  • やがて文字も「何かをあらわしている」と理解できる

 

というように、文字理解につながる基礎がつくられます。

 

文字はとても抽象的な記号です。だからこそ、文字を学ぶ前の段階として、抽象度が少しずつ上がるイラストをスモールステップで理解していく——それがこの絵本のねらいです。 

 

05 発達支援えほん6 おなじ③ のりまきをつくろう

『発達支援えほん6 おなじ③ のりまきをつくろう』

ひらがなや数字を覚える前に必要な「文字が意味をあらわすことに気づく力」「フォントが違っても同じ文字だと気づく力」を、のり巻きづくりを通して楽しく育てます。

私たち大人は「の」という文字を見た瞬間に、自然とその音や意味を思い浮かべます。でも子どもにとって文字は、はじめはただの「線のかたまり」にすぎません。

だからこそ、文字を読む前に育てたい力が2つあります。

ひとつは、意味づけの力 積み木を車に見立てるのと同じように、形や記号に意味づけができる力です。この力が育つと「文字は何かをあらわしている」と理解できるようになります。

 

もうひとつは、形の安定して見分ける力 大きさやフォントが変わっても「これは同じ”の”だ」と気づける力です。この力が育つと、教科書の文字・先生の板書・手書きのプリントなど、字体が違っても混乱せず「同じ一つの文字」として理解できるようになります。

この絵本は、文字の意味づけと、どんな字体でも同じ文字だと見抜く力を育てる絵本です。

 

おわりに

 

今回のコラムでは、『発達支援えほんシリーズ』の新刊をご紹介しました。

ですが、私が目指しているのは絵本を作ることだけではありません。 子どもたち・忙しい先生・親御さんの力になりたい。——それが私の活動の根っこにあります。

 

そのために、現在3つの柱で活動しています。

 

📗 発達支援えほんシリーズhttps://shien.ehon-kyouiku.com/

子どもたちの学びと、授業・読み聞かせをサポートする教育絵本。

 

📹 YouTube「発達支援えほんチャンネル」https://www.youtube.com/@shien_ehon

子どもの発達理論をわかりやすく解説。「なんとなく」ではなく、その子に本当に合った教育を行うための基礎知識をお伝えしています。

 

🔍 発達支援えほん検索サイトhttps://lin.ee/dBSvjcs

発達を支援するのにぴったりな絵本だけを集めた専門の検索サイト。授業や読み聞かせに使える絵本をすぐに見つけられる環境を整えています。4年間で200冊以上の情報を集めることができました。

 

これらを通して学校現場にとどまらず、子育て・教育に広く貢献していきたいと考えています。 絵本だけでなく、これらのコンテンツもぜひ活用していただき、お子さんの成長にお役立てください。

 

【特別支援学校の先生が作った教材絵本♪】発達支援えほんこんにちは。 今回のコラムを担当させていただきます、 絵本作家・絵本教育アドバイザーのスダ ノブコです。 【スダ ノブ...

 

この記事を書いた人

スダ ノブコ

特別支援学校教員歴16年(現在は講師)。司書教諭。『発達支援えほん』シリーズ著者。2児の母。
絵本作家として、スモールステップで子どもの認知・発達をサポートする『発達支援えほん』シリーズを制作・出版。また、絵本教育アドバイザーとしても、「もっと学びがおもしろく・深くなる絵本」の情報を発信し、絵本で無理なく楽しく子どもの学びを深める方法を伝えている。

 

・「発達支援えほん」公式LINE
(【保存版】文字理解の発達ステップ小冊子や、発達支援に役立つ絵本(200冊以上)だけを集めた特設絵本検索サイトの無料使用権プレゼント)

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