こんにちは。
今回のコラムを担当させていただきます、
絵本作家・絵本教育アドバイザーのスダ ノブコです。
【スダ ノブコってこんな人!】
- 特別支援学校教員歴16年(現在も講師として現場で活躍中)
- 司書教諭
- 『発達支援えほん』シリーズ著者
- 2児の母

【特別支援学校の先生が作った教材絵本♪】発達支援えほん
私は特別支援学校で教員として指導してきた経験を活かし、
お子さんの認知・発達をサポートする教材絵本
『発達支援えほん』シリーズを制作・出版しています。
この『発達支援えほん』シリーズは、
特別支援学校で指導する中で日々感じてきた
「こんな絵本があったらいいのに」
という願いを形にした絵本です。
- 子どもたちにとって「わかりやすい」こと。
- 先生方にとって「使いやすい」こと。
- 保護者の方にとって「関わり方のヒントになる」こと。
そんな想いを大切にしながら、
教育現場やご家庭で役立つ一冊になるよう作ってきました。
今回は、
- 『発達支援えほん』シリーズとはどんな絵本なのか
- なぜこの絵本を作ったのか
- どんな工夫やこだわりが込められているのか
について、
現場での経験を交えながら、わかりやすくお伝えしていきます。
発達支援えほんとは?
「発達支援えほんシリーズ」は、特別支援学校の教員として16年間、現場で幅広い発達段階の子どもたちと向き合ってきた経験から生まれた教材絵本です 。
このシリーズには、子どもの「わかった!」を引き出すための3つの大きな特徴があります 。
① 余計な情報をそぎ落とした集中しやすいデザイン

市販の絵本には、背景の模様やたくさんの種類の色、文字の量など、見てほしい部分以外にも多くの情報が含まれていることがあります 。
本シリーズでは、余分な刺激を徹底してそぎ落とし、子どもが「形」や「概念」そのものに自然と意識を向けられるよう設計されています 。
② 幼すぎず、年齢にとらわれない内容

幼児はもちろん、中高生や大人の方でも抵抗なく読めるよう、落ち着いた雰囲気のデザインを採用しています 。
発達段階に合わせながらも、年齢を問わず学習の土台作りに活用できます 。
③ 「読み終わったあと」につながる構成

絵本を読んで終わりにするのではなく、その後の遊びや活動へつなげてさらに学びを深められるストーリーにしています。
巻末には具体的な活動アイデアも掲載しているので、すぐ実践できる点も特徴です 。
絵本を作った理由、想い
特別支援学校では、授業で絵本を活用することが多くありますが、
「市販の絵本では、情報が多すぎて子どもがどこに注目していいか迷ってしまう」
「中高生には幼すぎて使いにくい」
というもどかしさを何度も経験してきました 。
また、司書教諭として学校図書館管理のお仕事を長年行う中で
「授業で本当に使える絵本を知りたい」
「教材準備の負担をできるだけ減らしたい」
という声を先生方からよく聞いていました。
現場の先生方は非常に忙しく、毎日ギリギリのところで頑張っています 。
特別支援の子たちにわかりやすい絵本を作ることは
子どもたちの可能性を広げるだけでなく、
先生方の授業準備の手間を減らし、業務削減にもつながります 。
現場の大変さを知っている立場だからこそ、
「本当に必要とされているもの」を形にしたい。
そう考え、数年前に正規教員を退職し、
絵本作家としてこの『発達支援えほん』シリーズを作り始めました。
この絵本づくりは、私自身にとっても大きな挑戦です。
絵本に込められたこだわり
一見とてもシンプルに見える『発達支援えほん』シリーズですが、
実はシンプルな中にも、さまざまな工夫が詰まっています。
・情報をしぼるという考え方

たとえば発達支援えほんシリーズの中の『まる さんかく しかく』という絵本では、
「形のちがいを見分けられるようになること」をテーマにしています。
そのため、表紙や本文に登場する
まる・さんかく・しかくは、すべて同じ青色で描いています。
もし
まる=赤、 さんかく=青、 しかく=緑
というように色を変えてしまうと、
子どもによっては
「赤いものがまる」 「青いものがさんかく」
と、色と形をセットで覚えてしまう可能性もないとは限りません。
そうなると、
本来身につけてほしい「形そのものへの理解」が不十分になってしまいます。
そうならないために、
「形」と「色」という2つの情報が同時に存在している絵ではなく
確実に「形」に注目できる描き方で作っています。
・正答率を上げるデザインの配置

ほかにも
「〇(まる)はどっち?」と、2つの図形から選ぶページについても大事なこだわりがあります。
最初の段階では、
正解の〇を右ページ側に配置しています。
これは、多くの子どもが右利きで、
無意識に手を伸ばしたとき、右側に触れやすいということを踏まえたものです。
まずは
「できた!」 「わかった!」
という成功体験を積みやすくする。
その小さな自信が、次の学びの意欲につながるよう設計しています。
・つまずきが見えやすい、段階的な難度
だからといって、
最初から最後まで正解しやすい配置のままではありません。
この絵本では、
子どもがどこまで理解しているかが自然と見えてくるように
少しずつ難度を上げています。
- すべて同じ色の図形で、形のちがいが分かるか
- 色が変わっても、形に注目できるか
- 図形ごとに色が違っても、形を見分けられるか
ストーリーが進むにつれて情報を少しずつ増やすことで、
「どこまでは分かっているか」
「どこから難しくなるのか」
が、読み手にも分かりやすくなります。
ご家庭でも教育現場でも
次の関わり方を考える大切なヒントになるよう、内容を段階的にしています。
・巻末に発達を理解する解説付き
巻末には、その絵本で扱っている学びが
どのように認知発達につながっていくのかを説明する解説を載せています。
文字や数字を理解するまでには、
いくつもの土台となる力が必要です。
- どんな順序で力が育っていくのか
- 今の学びが、次にどうつながるのか
その流れを知ったうえで子どもと関わることは、
とても大きな意味を持ちます。
「なぜこの学びが必要なのか」
「この絵本で、何を育てているのか」
その背景まで伝えたい。
そんな想いから、解説を加えています。
・絵本のデジタルデータをプレゼント
教育関係者の方には、絵本をご購入していただいた方限定で
授業や集団活動でテレビや大型スクリーンに投影するためのデジタルデータを差し上げています。
現場での使いやすさまで含めて、
役立つ一冊でありたい。
これも、『発達支援えほん』シリーズの大切なこだわりです。
読んでもらいたい人
この絵本は、教育現場の方だけのものではありません。
こんな方に、ぜひ手に取っていただきたいと思っています。
発達が気になるお子さんを育てている保護者の方
- どう関わればいいか迷っている
- 遊びの中で力を伸ばしたい
- 「できた!」を増やしてあげたい
特別支援教育・保育に関わる先生方
- 授業の導入に使える絵本を探している
- 活動につなげやすい教材がほしい
- 準備の負担を少しでも減らしたい
発達支援やインクルーシブ教育に関心のある方
- 年齢や障害の有無に関係なく使える絵本を知りたい
- 「わかる」を支える視点を学びたい
子どもは、実はわからないのではなく、
「わかる形で出会えていない」だけかもしれません。
この絵本が、子どもたちや先生方、保護者のみなさまなど、
教育や福祉にかかわる多くの方のお役に立てることを願っています。
『発達支援えほん』シリーズ各種紹介
『発達支援えほん まるさんかくしかく』

ひらがなや数字を覚える前に必要な「形のちがいを見分ける力(形の弁別)」を育てる絵本です。
文字・数字の学びの土台づくりとして、家庭はもちろん、保育・幼稚園・小学校、療育、特別支援の場で幅広く活用できます。
私たちは、さまざまな「形」に意味をもたせて文字や数字としてコミュニケーションしています。
だからこそ、まずは形に注目し、ちがいに気づく力が重要です。
この絵本では、余分な情報をそぎ落とした絵とシンプルな内容により、
子どもが自然と 「まる」「さんかく」「しかく」といった“形そのもの”に注目できるよう設計されているので、発達が気になるお子さんや、絵本を集中して見ることが難しいお子さんにもオススメです。
個別学習や授業の導入・教材としても、そのまま活かせます。
形を見分ける力を楽しく育てながら、
「ひらがな・数字理解」の基礎力をつける一冊です。
『発達支援えほんシリーズ まるさんかくしかく(黒)』

同じく、ひらがなや数字を覚える前に必要な「形のちがいを見分ける力(形の弁別)」を育てる絵本です。
こちらは黒背景で、視力が弱い子や目の使い方を練習中のお子さんが見やすいつくりになっています。
『発達支援えほんシリーズ3 つめたい あったかい』

この本は、“つめたい”“あったかい”と温度のちがいをくり返し比べることで、
「感覚から言語理解」への流れをサポートする絵本です。
0歳から使える感覚あそび絵本として、家庭・保育園・療育・特別支援の場で幅広く活用できます。
この絵本では、「つめたい」「あったかい」という言葉に合わせて
さまざまな「冷たいもの/あたたかいもの」を登場させ、
写真と言葉をセットにしながらくり返しくらべていきます。
実際に、冷たいもの・あたたかいものに触れる
感覚あそびの前後にこの絵本をよみきかせすると、
「これが、つめたいなんだ」
「これが、あったかいなんだ」
と、その感覚をリアルに感じながら
言葉と結びつけることができ、効果的です。
水や氷を触る感触遊び、
足湯や手浴などの活動の導入にもおすすめです。
温度を感じる“体験”から、ことば・理解・表現につながる学びをサポート。
乳児期〜幼児期の五感発達に役立つ一冊です。
この記事を書いた人

スダ ノブコ
特別支援学校教員歴16年(現在は講師)。司書教諭。『発達支援えほん』シリーズ著者。2児の母。
絵本作家として、スモールステップで子どもの認知・発達をサポートする『発達支援えほん』シリーズを制作・出版。また、絵本教育アドバイザーとしても、「もっと学びがおもしろく・深くなる絵本」の情報を発信し、絵本で無理なく楽しく子どもの学びを深める方法を伝えている。
・「発達支援えほん」公式LINE
(発達支援えほんシリーズの最新情報と、毎週学びを深める絵本情報をお届けしています)
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