こんにちは!
今日のコラムを担当させていただく、のだそのえです。
絵本屋だっこでは、イラストレーターとしても所属しています。
【のだそのえってこんな人!】
- 絵本屋だっこサポーター・イラストレーター
- 0歳メビウス症候群の男の子、つねくんのママ
- 水彩画教室や似顔絵屋、ワークショップ屋などアート関係の活動をしている
- Instagramで医療的ケア時に関する漫画を書いている
こちらの記事では、「身体に麻痺の症状があってもできる感覚遊び」を2つご紹介させていただきます。
もちろん、障害のないお子さんや赤ちゃんでも楽しめます!
私の息子は障害児で医療的ケア児でもあります。
顔の神経が麻痺しているため、瞬きができなかったり、飲み込みができません。
その他、手足がスムーズに動かなかったり、関節が硬いなどの症状があります。
主治医からは、「手足に刺激を与えると、体が動きやすくなるよ!」と言われているのですが、どんな刺激を与えたら良いのか悩んでいたところ、訪問リハビリの先生(作業療法士)から「感覚遊び」を教えていただきました。
感覚遊びとは?
リハビリの先生から教えていただいた遊びを紹介する前に、「感覚遊び」について軽く説明したいと思います。
感覚遊びとは、視覚、聴覚、触覚、味覚、臭覚といった五感を働かせて楽しむ遊びのことです。
音が出るおもちゃや、光ったりするおもちゃでも感覚を刺激することができますが、市販のおもちゃを使わず、身近なものを使って遊ぶこともできます。
感覚遊びには、例えば以下のようなものがあります。
※かっこの中で刺激できる感覚を記載しています。
- 粘土遊び(触覚、臭覚)…油粘土や紙粘土、小麦粉粘土などに触れたり、形を作ったり、匂いをかいだりする。
- 片栗粉遊び(触覚、視覚)…片栗粉を水に溶き、触って感触を楽しむ。また、とろとろと動く片栗粉の動きを楽しむこともできる。
- 落ち葉遊び(触覚、視覚、嗅覚、聴覚)…公園などに落ちている落ち葉を色ごとに並べたり、香りを描いだり、落ち葉同士が擦れるカサカサした音を楽しむ。
- 新聞紙・チラシ遊び(触覚、視覚、聴覚)…新聞紙やチラシをちぎったり、丸めたりして感触を楽しむ。また、紙の音も感じることができる。
- 野菜遊び(触覚、味覚、臭覚、視覚)…さまざまな季節の野菜を用意し、匂いをかいだり、触ったり、食べたりする。
感覚遊びは、身の回りにあるものを使って遊べることが多いです。
リハビリの先生からは、「ガーゼ」と「バスタオル」を使った感覚遊びを教えていただきました。
1.ガーゼ遊び
[用意するもの]
- 柔らかいガーゼやタオル
柔らかいもののだとお子さんの手を傷つけたりする心配がありません。
遊びに慣れてきたら、ゴワゴワした質感のタオルを使っても感覚の刺激につながると思います。
[やり方]
①手に優しくガーゼを握らせます。
この時、ガーゼの端っこを握らせた方が、②の工程で引っ張った時により長く楽しめます。
②ガーゼをゆっくりと引っ張ります。
親指側から引っ張ることで、手のひらを程よく刺激することができます。
その他に…
指と指の間にガーゼを挟んで滑らせたり、ガーゼ越しに手のひらをこちょこちょしても反応が面白いですよ!
ガーゼ越しに手のひらをこちょこちょしている様子
ガーゼを指と指の間に挟んで滑らせている様子
ガーゼを握らせて、親指側から引っ張っている様子
2.タオルブランコ
こちらはお子さんと大人2人で行う感覚遊びです。
[用意するもの]
- 丈夫で、お子さんよりもひとまわりほど大きなバスタオル
[やり方]
①バスタオル1枚を広げて、子どもを寝かせます。
②大人2人が向かい合い、バスタオルの4すみを持ちあげ、優しくゆらします。
ゆらゆらさせながら歌を歌ったり、お子さんに声をかけるとより楽しめます!
のだそのえさんが描いたタオルブランコのやり方▼
息子、つねくんの反応
つねくんと初めてガーゼ遊びをした時は驚いたような表情をしたり、くすぐったそうにしていました。
何度か遊んでいると、今まであまり動かなかった親指の付け根の関節がピクピク動いたり、小指が少しだけ動くようになりました。
また、タオルブランコはやり始めは怖がる様子でしたが、何度も行うことで次第に慣れてきて楽しそうな様子に変わっていきました。
タオルブランコの揺れがとても気に入ったようで、揺らすのをやめると物足りなさそうな表情を見せたりもしました。
つねくんの体の麻痺症状の変化について
つねくんは産まれてすぐにNICUに入り、入院中は手を握ったりするなどの赤ちゃん特有の反射がほとんど見られませんでした。
作業療法士さんや理学療法士さんによるリハビリのおかげで、少しずつ体が動くようになってきたものの、大きな体の動きはあまり見られませんでした…。
生後3か月の時に退院して自宅で過ごし始めると、家族の声を聞いたり、体に触れてもらってたくさん遊んだり…など、感覚的な刺激が増えたことで、体の動きもよく出てくるようになりました。
今回、リハビリの先生から感覚遊びを教えていただいて感じたことは、感覚遊びは継続して行うことで効果が出てくるということです。
義務的に行うよりも、お子さんや赤ちゃんと一緒に家族も楽しんで遊ぶことが大事なのだなーと思いました!
おうちでできる感覚あそび、ぜひお試しください!
今回は2つの感覚遊びを紹介させていただきました。
いかがでしたか?
ぜひ、お子さんとの遊びのレパートリーに加えていただけたら幸いです。
この記事を書いた人:のだそのえ
のだそのえ
福島県生まれ、山形県在住。 絵本屋だっこ所属のイラストレーター&漫画家。 そのほか、保育士、水彩画教室の先生、似顔絵屋さん、ワークショップ屋さんなど、アート関係の活動をしています。 2023年に出産した第一子が医療的ケア児だということがわかり、インスタグラムでは医療的ケア児に関するイラストや漫画を描いています。
▼のだそのえのInstagramはこちら
https://www.instagram.com/kitunemama/
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