2024年5月17日に実施した絵本屋だっこ勉強会では、絵本講師の南部玲子さんに、特性のあるお子さんへのおすすめ絵本や読み聞かせのポイントなどを教えていただきました。
講座内で教えていただいた絵本について、こちらでもご紹介させていただきます。
南部玲子さんの講座にご興味のある方は、以下ページよりアーカイブチケット(500円)をご購入のうえ、ご視聴ください。
※絵本屋だっこワンコイン勉強会では、ご利用料が障害児ママ向け相談室の運営費になります。
思春期の子どもたちが抱える悩み
思春期は、大人と子どものはざまの時期。子どもたちはさまざまな葛藤のなかで、徐々に自立へと歩んでいきますね。
そんな時期、心をゆるせる家族だからこそ、外で抱えたストレスをぶつけてしまったり、悩みがあっても家族には相談できず、親は心の壁を感じてしまったり……
そんなときに、絵本がコミュニケーションのツールになり、親にとっても気づきや癒しになると玲子さんは言います。
<思春期の子どもたちが抱える悩み>
- 親から自立したいが時には甘えたい
- 自分って何者?(何になりたい?何をしたい?)
- まわりの目や評価が気になる・比べてしまう
- 自信の喪失(将来への不安・何にでもなれるわけじゃなかった)
※玲子さん講座内のスライドより引用
思春期の読み聞かせにおすすめの絵本7選
これからご紹介するのは、20歳と16歳の息子さんと絵本でのコミュニケーションを続けてこられた玲子さんが、実際に読み聞かせをされてこられたおすすめ絵本です。
気になるものあがあれば、ぜひ思春期の育児に取り入れてみてください。
『ま、いっか』著:サトシン
玲子さんの息子さんが、あるとき「メンタルが強い人の口癖は、まいっかなんだって」と言われたそうで、自分をメンタルが強いと思えるようになったきっかけのひとつの絵本だそうです。
『だいじょうぶ、だいじょうぶ』著:いとうひろし
どんなときも、子どもたちに、そして自分自身に言い聞かせたい言葉。だいじょうぶ、の言葉が口癖になる絵本です。
『あなたのすきなところはね』著:玉置栄吉
「よりみちしたっていいんだよ
まっすぐじゃなくていいんだよ」
という部分が、息子さんの好きなワードだそうです。
まっすぐじゃなくてはいけない!という思い込みを外せるだけで、気持ちが楽に。寄り道したからこそ見える景色がきっとある、というメッセージが詰まった絵本。
『きみのことがだいすき』著:いぬいさえこ
「99人に合う靴だって
きみに合わなきゃ
意味がないんだ」
という部分が、息子さんの好きなワードだそうです。
他人にとって大丈夫なことも自分にとってはだめなこともある。そんなときは無理に合わせなくていい、というメッセージが詰まった絵本。
『こころのとり』著:MIMI
「ママも羽ばたいておいで
ここから見える景色は
山の頂上よりも
はるかに素晴らしいんだ」
という部分が、息子さんの好きなワードだそうです。
この絵本は、お子さんに発達障害のあるママさんがつくられたそう。山を登るのではなく僕は空を自由に飛びたい、ママにもその世界を知ってほしい。今の常識の枠の中でもがいている大人の枠を壊してくれるのが子ども、というメッセージが詰まった絵本。
『大きなパンダと小さなドラゴン』 著:ナムーラミチヨ
「ロウソクのような人がいる
自分を燃やしつくして
だれかのために
あかりをともす人」
という部分が、息子さんの好きなワードだそうです。
いつも自分を後回しに生きてきたんだね。誰かのために生きられる君は素敵。でもまずは自分を大切にしていいんだよ、というメッセージが詰まった絵本。
絵本を通して、今「ある」ものを大切にしてほしい
思春期を超え、お子さんを育てられた今、
今の幸せに目を向けること
今伝えたいことを伝えること
が何より大切だと玲子さんは言います。
絵本を通じてコミュニケーションをとると、今のお子さん、そして親御さん自身にとって、大切なワードが、絵本のなかからみえてくるかもしれません。
ぜひ、今しかない大切な時間を、お子さんと一緒に、大切に過ごしていってくださいね。
絵本講師 南部玲子さんについて
2024年5月17日に実施した、南部玲子さんによる講座『思春期の子育てにこそ絵本を!』は、アーカイブにて3か月間ご視聴いただけます。
絵本講座アーカイブのご購入はこちら(2024年8月17日まで)>>
南部玲子さんは、個人でも絵本講座を実施されています。絵本講座についてもっと詳しくお聞きになりたい方は、InstagramのDMにて直接玲子さんまでお問い合わせください。
▽南部玲子さんのInstagram
https://www.instagram.com/reichanhiran/