こんにちは!絵本屋だっこコラム担当・相談室ピアサポーターのアイスです♪
ちょっとだけ自己紹介します。
【アイスってこんな人!】
- 寝ること・食べることが好きなアラフォー薬剤師
- 2人姉妹を育てており、次女が医療的ケア満載の重心児
- 福祉の支援やケアが必要な子の日常生活について、お母さん同士でおしゃべりしちゃう感覚でコラムを読んでもらえたら嬉しいです。
休めないママたちのための疲労回復ガイド― 障害児ママ・医療的ケア児ママへ ―
「ママも休める時は休んでね。」
「ご飯もしっかりと食べてね。」
「無理しないでね。」
…それができたら苦労しない。
終わりが見えない24時間のケア。
夜間対応、緊張が抜けない日常、寝不足。
ママたちには休日がありません。
私たちの慢性的な疲れは、気合いでは回復しない種類です。
だから今回は、
「がんばり方」ではなく、
「これ以上心身をすり減らさない工夫」について、薬剤師ママが体験談を交えながらリサーチをしてみました。

1.ママたちのおすすめの疲労回復アイテム
ここからは、障害児ママたちへのアンケート結果をご紹介します。
ママたちには、以下の質問に回答していただきました。
- 子どもの年齢、性別、特性(発達障害、医療的ケア、重心など)
- かなり疲れている時に“これに助けられた!”と思ったドリンクや食べ物はありますか?
- 取り入れるタイミングはいつですか?
- 取り入れた後、どんな変化がありましたか?
- 子どもと一緒にとれた疲労回復ドリンク・食べ物はありますか?
ケース1 10歳・知的障害・女の子

①子どもの年齢、性別、特性(発達障害、医療的ケア、重心など)
発達障害、女子、10歳
②かなり疲れている時に“これに助けられた!”と思ったドリンクや食べ物はありますか?
- ミネラルドリンク
(ビタミン・ミネラルが大事」という話を聞いたので)
ミネラルは、濃縮タイプのミネラル原液を水で割って娘と飲んでいます。
このドリンクは、気づいたら「あれ?身体軽いかも」というぐらいで、劇的な変化はありません。
しかし、飲まない日が続くと「あ〜、飲まなかったからだるいんだ」って感じるほどには効果があるようです。
- 煮干しと昆布とある野菜を煮込んで、自然塩で味付けしたスープ
水分補給として、食事以外にも飲んだりします。
- 自然塩を多めに入れた入浴
飲食物ではないですが、ミネラルたっぷりの自然塩を多めに入れた入浴も疲労回復に効果的です。
ゆっくり湯船につかることはできないのですが、塩入りのお湯をかぶるだけでもスッキリする気がします。
③取り入れるタイミングはいつですか?
娘と一緒に、朝晩と好きなタイミングで。
④取り入れた後、どんな変化がありましたか?
体が軽い。
⑤子どもと一緒にとれた疲労回復ドリンク・食べ物はありますか?
上記の濃縮ミネラル原液は飲む量が少ないので、子どもにも無理がなく、美味しい!
私のご褒美ドリンクになってます。
ケース2 26歳・重症心身障害者・女の子

①子どもの年齢、性別、特性(発達障害、医療的ケア、重心など)
26歳、女子、重心(医療的ケア無し)
②かなり疲れている時に“これに助けられた!”と思ったドリンクや食べ物はありますか?
- 大根おろし、しょうが、りんご(内臓が疲れていると感じる時)
- しじみ70個分のちから(フリーズドライの味噌汁)
- 黒糖
ミネラル分が含まれているので、そのままお茶と一緒に食べます。
魚を煮る時など、お料理にも使えます。
白砂糖を使ったものは、
血糖値の乱高下が起きるため控えめに。
- しょうが紅茶
チューブのしょうがを使い、
お好みでハチミツかメープルシロップを入れます。
メープルシロップは、カルシウムやミネラルが含まれる純粋なタイプのもの(高価ですが…)をチョイス。
カフェインは中毒作用もあるので、
場合によってはノンカフェインの紅茶で。
年齢を重ねるにつれ、
コーヒーや白砂糖を使ったスイーツなどの嗜好品をたくさん摂ると、身体に負担が大きく感じるようになりました。
つい嗜好品が増えているなぁと感じた時は、
思い切って、あえて嗜好品を止めるか、減らしてみたりしています。
③取り入れるタイミングはいつですか?
大根おろしやしょうがは、食事と一緒に摂ります。
りんごは整腸作用があるので、食事前後に。
しょうが紅茶(カフェインあり)は、夕方に。
④取り入れた後、どんな変化がありましたか?
身体も温まります。
しょうがの効果として、
生の状態ではジンゲロールという成分が免疫力向上に働きます。
ただし身体を冷やす場合があります。
加熱した状態では、ショウガオールという成分に変化し、身体の中から温める効果があります。
しょうが紅茶は、チューブのしょうがを熱い紅茶へ入れるのがポイントです。
⑤子どもと一緒にとれた疲労回復ドリンク・食べ物はありますか?
娘は咀嚼ができないので、すりおろしたものなら一緒に食べることができます。
大根おろし、しょうがすりおろし、りんごのすりおろしなど。
ケース3 8歳・医ケアあり重心児・女の子
①子どもの年齢、性別、特性(発達障害、医療的ケア、重心など)
8歳、女の子、医療的ケアありの重心児(気管切開、夜間人工呼吸器、経鼻栄養)
②かなり疲れている時に“これに助けられた!”と思ったドリンクや食べ物はありますか?
- 栄養ドリンク(リポビタンDの味がお気に入り)
- しょっぱいおかき(甘いもの苦手で、塩ある好き)
- 蜂蜜紅茶(市販のティーバッグ)
- 砂糖や牛乳を増量したラテ系ドリンク
③取り入れるタイミングはいつですか?
カフェインが入っているものは、朝から夕方の間。
④取り入れた後、どんな変化がありましたか?
朝一の白湯や緑茶→朝ご飯(パンだとお腹空くので、和食)→カフェインが入っているコーヒー系か栄養ドリンク。
朝からガツンと血糖値を上げて体を動かそうとしています。
夜間のケアの間は、眠たいし、お腹が空くしで、ついしょっぱいおかきを食べてしまいます。
最近は、ポン酢をかけた冷奴で一旦お腹を満たして夜遅くまで起きていることが多いです。
お腹が空くと体がだるくなったり眠くなったりするので、ちょこちょこあったかい飲み物を取るようにしています。
甘ったるいものを飲むと、脳に糖分がいく感じがするため、その後の心身が活発になる気がします。
また、温かい飲み物で、体の内部からあったまると夜間の入眠がスムーズになります。
疲れているときは、眠る前にノンカフェインの栄養ドリンクを飲むこともあり。(栄養ドリンクは1日1本まで)
そうすると、睡眠時間が短くても翌朝目覚めたときの疲労感が少ない気がします。
⑤子どもと一緒にとれた疲労回復ドリンク・食べ物はありますか?
- ヤクルト
とろみをつけて、子どもの経口摂取にも使います。即効でお通じが改善されます。
- ジャムをつけたヨーグルト
子どもが残したものも食べることができます。
- 野菜ジュース
経鼻栄養でも経口摂取でもオッケー。
口内炎、肌荒れやイライラが出てきたタイミングで、「栄養バランス悪いかも」と早めに飲みます。
子どもは、週3回ほど定期的に飲んでます。
(NPO法人絵本屋だっこ副理事・相談室ピアサポーター アイス)
2.疲労回復に必要な土台は3つ
回復に必要なものは、シンプル。
睡眠・運動・栄養です。
ここでは、なかなか休めないママたちのために、薬剤師の視点から簡単にできる回復の工夫をまとめました。
疲労回復には、一時的なスペシャルケアよりも「疲れにくい体をつくる」土台作りがポイントになります。
2-1.眠れる時に眠る(睡眠の質を上げる)
まとまって眠れない生活は当たり前なママたち。
睡眠の量よりも質を少しでも上げることを意識して、体を休息モードに切り替える工夫をするだけでも翌朝の体の重さが変わります。
- 寝る前に強い光(スマホなど)を避ける
- 布団に入ったら深呼吸を1回
まとめて寝られなくてもOK、とするゆとりを持つことも心身のストレスを減らします。
2-2. 軽い運動(がっつりは不要)
抱っこ、移乗、体位変換。
同じ動き・姿勢でなく、新しい動きをプラスすることを意識して。
「運動しなきゃ」ではなく、
- 肩を回す
- 首を伸ばす
- 1分ストレッチ
など、いつの間にかこわばっている肩・腰・腕をゆるめるための動きで十分です。
余力がある時だけ、YouTubeなどを見ながら筋トレとストレッチをセットにするのも気持ちがスッキリします。
2-3.食事(栄養で体力の底上げを)
障害児ママ・医療的ケア児ママは、
慢性的に消耗しています。
自分の食事はつい後回しになっていることも多いのではないでしょうか?
3食しっかりとした食事ができなくても大丈夫。
- 足りない栄養素を足す
- 栄養バランスとミネラルを考えてみる
これだけでも、体は変わります。
ママ自身の体のケアを考えている、という感覚をもつことが回復への一歩です。
栄養素の中でも特に不足しやすい
鉄・マグネシウム・亜鉛。
食事だけで足りない時は、サプリに頼ってOK。
ただし、サプリはあくまで食事をとった上での足りない栄養素を補充するものです。
サプリの摂取だけでは栄養満点にはならないので、ご注意ください。
また、ママたちの体験談にも出てきた血糖値スパイク(血糖値の乱高下)も気をつけたいところ。
血糖値ジェットコースターとも呼ばれる現象は、気分の波・眠気・集中力低下・不眠など、多くの心身の不調の引き金になることがあります。
3.食べても食べても疲れる理由とは?
疲れているときほど、甘いもの・炭酸飲料・コーヒー(カフェイン含有ドリンク)に手が伸びやすくなりませんか?
これは、脳からのエネルギー補給の指令が出ているサインです。
そして、疲れの裏にあるストレスを和らげるため、セロトニンというホルモン(別名、幸せホルモン)の分泌を促すための生理的な反応です。
ただし、「がんばった私にご褒美スイーツ」も少しご注意を。
一時的に元気が出たように感じても、あとでドッと疲れる原因になりがちなんです。
3-1.血糖値の乱高下とは?
血糖値が急に上がって下がる(血糖値の乱高下)と、ホルモン分泌異常がおき、自律神経が乱れがちになります。
その結果、下記のような状態に陥りやすくなることが分かっています。
- だるさ、眠気
- イライラ、不安の増加
- 集中力低下
- めまい、頭痛、動悸
- 不眠(中途覚醒など)
糖質のもたらす幸福は、一瞬の幻。
しかし、血糖値に振り回されない方法を知っておくだけで、体調安定に繋がります。
3-2.血糖値の乱高下を防ぐコツ
糖質(炭水化物から食物繊維を取り除いたもの)は、甘いお菓子だけでなく、パンや麺類、ご飯、いも、スナック菓子などにもたっぷり入っています。
血糖値の乱高下を防ぐコツは、
糖質を控えつつ、
他の栄養素(タンパク質や脂質)でカロリーをとることを意識するだけ。
- 甘いものやコーヒーは、空腹時を避ける
- 炭水化物オンリーの食事(パンだけ、おにぎりだけ、うどんだけなど)を避ける
- 欠食を避ける(朝食もとる)
- お菓子やジュースよりも、健康に役立つ食材をおやつにする
4.疲れた心に効く、いちばん手軽な回復法
1番は「笑う」こと。
これは、誰もが経験しているのではないでしょうか?
子どもの一瞬の表情や動き、
ペット、
お笑いやバラエティの動画、
推しの姿。
ほんの一瞬でも、
体の緊張がふっと緩む時間があると、
自律神経はちゃんと助けられます。
体と心は繋がっています。
5.頼っていい、即効性アイテム
子どもの体調・予定に合わせて動くママたち。
「どれだけ疲れていても、動かないといけない」という日もありますよね。
心身に余裕がある時に、
いざという時の「マイお守りアイテム」を見つけておくと安心です。
5-1.栄養ドリンク
お気に入りの一本を探すのも楽しい。
- 常用ではなく、ここぞという時の味方に
- 夜間対応後、外出前、踏ん張りたい日に
- 今日を乗り切るためのアイテムとして
1日量はしっかりと守りましょう。
5-2.あたたかい飲み物
いつもより丁寧な仕草を意識することで、
気持ちも体もふっとゆるみます。
例えば、カップを両手で持ってみる。
それ自体がセルフケアになります。
- 白湯、ハーブティー、ホットミルク
- 体が温まる=回復のスイッチとして
6.おわりに
疲労回復に必要なのは、
努力や意識の改善ではありません。
今日という1日を親子そろって生きぬいてきた体を少し労わること。
今日できたことが1つあれば十分だと認めてあげること。
それが、明日のあなたを支えます。
そして、いちばん伝えたいのは
「どうか一人でがんばりすぎないで」ということです。
悩んだり迷ったりするのは、あなただけじゃありません。
長く続くケアが必要な子との生活、
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