こんにちは!絵本屋だっこコラム担当・相談室ピアサポーターのアイスです♪
ちょっとだけ自己紹介します。
【アイスってこんな人!】
- 寝ること・食べることが好きなアラフォー薬剤師
- 2人姉妹を育てており、次女が医療的ケア満載の重心児
- 福祉の支援やケアが必要な子の日常生活について、お母さん同士でおしゃべりしちゃう感覚でコラムを読んでもらえたら嬉しいです。
今回のコラム記事は、連載企画『ママたちの体験談』。
暑さは、子どもだけでなくママにとっても体力を消耗する季節。
特に、医療的ケアや療育で忙しい毎日を過ごしていると、自分のことはつい後回しになりがちですよね。
そこで今回は、障害児ママたちに「夏バテ防止の工夫」をアンケートで聞いてみました。
食事・生活リズム・リフレッシュの3つのテーマに分けてご紹介します。

障害児ママたちの体験談
ここからは、障害児ママたちへのアンケート結果をご紹介します。
ママたちには、以下の質問に回答していただきました。
- 食事の工夫
「食欲が落ちたとき、どうしていますか?」
・「そうめんに野菜やお肉をのせて“冷やし麺”に。栄養も摂れて、子どもも食べやすいです」
・「ゼリータイプの栄養補助食品を常備。食欲がない時でも口に入れやすい」
・「手作りの梅ジュースやスポーツドリンクで水分補給」食欲が落ちても、“食べやすさ+栄養”を意識しているママが多いようです。
- 生活リズム・環境の工夫
「毎日の過ごし方で意識していることは?」
・「エアコンを28度設定でつけっぱなし。無理に暑さを我慢しない」
・「午前中に外出や通院を済ませて、午後はなるべく室内でのんびり」
・「夜はぬるめのお風呂で汗を流すと、ぐっすり眠れる」「無理をしない」「休める時に休む」という声が目立ちました。 - 親子でのリフレッシュ方法
「疲れをためない工夫は?」
・「子どもと一緒にアイスを食べる時間を“夏の楽しみ”にしてます」
・「涼しい時間帯に散歩。風が気持ちよくてリフレッシュできる」
・「お気に入りのアニメや音楽を一緒に見て、クーラーの部屋でのんびり」“特別なことをしなくても、ちょっとした楽しみを共有すること”が元気の源になっているようです。
ケース1 13歳・重心児ダウン症・男の子

かめさんの似顔絵を描いたのは……よしのなおさん♪
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①食事の工夫
考えてみると、発熱や体調不良以外で息子の食欲が落ちたり、夏バテした記憶がありません。
参考になるかはわかりませんが、我が家で行っている事は…
- 冷やしたお水を用意する。
- 朝は、のどごしのいいもの(プリンやヨーグルトなど)を出す。
- 昼は、保冷剤をつけた少し冷たいお弁当をディに持参。
- 夜は、ヘルパーさんの介助など入るためバタバタするので、早めに準備(刻みも)をしておきます。
完成した食事は、よく冷ます&傷まない様に、凍らせた保冷剤に乗せておきます。
少しひんやりとした状態でいただきます。
- タイミング良くスイカをいただくことがあるので、一口大の薄切りにして子どもに食べてもらいます。
- 親が食事を作りたくない場合は、迷わずスーパーかコンビニにGOします。
②生活リズム・環境の工夫
- なるべく規則正しい生活を心がける。
- 熱こもり&日差しが入ると暑くなる部屋なので、エアコンを26.5〜27度くらいになるように設定してつけっぱなし。湿度が高い時は、除湿も活用。
- 晴れの日は、ディまで歩く。
土日は、時々短時間の公園を散歩して、体を暑さに慣らすのと意識して汗をかくようにする。
週末は、時々ぬるめのお風呂に入って、汗をかく。
③親子でのリフレッシュ方法
- 子供と一緒の部屋にいると涼しいので、親は便乗してリフレッシュ。
ただ、テレビはずっと占領されていて、決まった時間ごとにトイレ&給水をしているので、子供はずっとリフレッシュできるが、親は軽く疲れます…
- 子供がテレビに集中している時に飲む、冷たいコーヒー&夜の1本が母のリフレッシュ
(NPO法人絵本屋だっこ理事・相談室ピアサポーターかめ)
ケース2 8歳・医ケアあり重心児・女の子
アイスの似顔絵を描いたのは……のだそのえさん♪
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①食事の工夫
- 親
夏場の台所は立っているだけで暑いので、火を使わないことを第一に考えてご飯作りをします。
オーブンやホットクックにお任せしたり、電子レンジで温めるだけの調理(蒸すメイン)にしたり、冷凍食品に頼ります。
お味噌汁は、水分塩分補給と食用増進を兼ねてよく作ります。
おかずを作るのさえもしんどい時は、そのまま食べられる食品(冷や奴、ハム、サラダ、刺身系)に、具沢山お味噌汁(インスタントの乾燥野菜を使ったり)+ご飯で終わりにしてます。
ご飯も、混ぜるだけでできる炊き込みご飯の素(ちょっと高級なやつだと、見た目も豪華で嬉しくなる)をストックしています。
- 子
暑さ・高湿度・乾燥に弱い(一度体が火照ると、なかなか熱を逃すことができない)ので、スッキリするために、アイスをかじったり、スプーンで冷たいジュレを経口摂取するように心がけます。
食事代わりの栄養剤は、一年中同じ温度(体温ぐらい)にしないとお腹が冷える可能性がありますが、口からのおやつを色んな種類のアイスやチューペットにすると身体全体が程良くクールダウンしている気がします。
②生活リズム・環境の工夫
親子共通です。
- エアコンを25度設定でつけっぱなし。
暑さに弱いので、敢えての低めの温度設定です。
大人は、夏用パジャマに羽毛布団の組み合わせで調整しています。 - 平日は、いつも通りの規則正しい生活(普段通りの早起きスタイル)を心がける。
土日は、たまに寝坊して、暑さに疲れた体を休める。 - 1人で入浴できる時には、のんびりと湯船に浸かってリラックス。
早めの入浴で、汗を流してサッパリしてからご飯作りをする。 - できるときは、ごろごろ。
「夏に眠くなるのは、体が休息を求めているから」というデータがあるので、寝たい時は長めの昼寝か、ちょこちょこ横になってウトウトする時間を作る。 - 日中は、普段飲まない冷たい飲み物で、体の内側からクールダウン。
- 暑い時間帯は外に出ない&窓の近くにいかない。
③親子でのリフレッシュ方法
リフレッシュは、涼しい部屋でだらだらと横になって過ごし、眠たくなったら眠る。
そのために、なるべく1人時間を作る(子どもたちは、習い事やデイに行ってもらう)。
毎年夏バテするので、疲れをためないように、なるべく楽することを考えて動きますが、今年も数回「もう無理…」と泣きが入りました。
子どもの健康(体調安定)を保つことがケアを最小限にとどめ、自分の疲れを減らすことに繋がるので、まず第一に「子どもに無理させない」を意識して動こうとしましたが、医療的ケア児の体調は読めないことが分かった夏でした。
「夏休みの日中に母の時間はない」と予め自分時間を諦めておくと、少し気持ちが楽になります。
(NPO法人絵本屋だっこ理事・相談室ピアサポーター アイス)
ケース3 9歳・知的障害・女の子

①食事の工夫
自分の食欲が落ちた時は、「ラッキー!痩せるかも(って実際、痩せないのが不思議…)」と気にしません。
娘の場合は、「暑さかな?疲労かな?体調不良かな?眠い?」と原因を気にします。
とりあえず元気なら、「その時の食事が合わなかったのかも?」と様子見します。
一旦保留にしてみると、気持ちが落ち着くんです。
また、娘は完食しないと気がすまないタイプなので、食欲がない時は
- いつもより盛るご飯の量を減らす
- 食べやすいメニュー(柔らかい、とろみがある、噛まなくて良い)にする
- 食べたいものを娘に選ばせる
ようにしています。
自分がご飯を作れない・作りたくない時は、もうテイクアウトします。
暑くて調理したくないので、ご飯だけ炊いて、そのまま食べられる冷凍食品・缶詰・ゆで卵とかにして、もう手抜きしまくりで乗り切ります。
②生活リズム・環境の工夫
娘は、暇なことがストレスになるようなので、午前中に一つでも予定(買い物など)を入れます。
また、娘の好きな予定を一週間の中に入れて、メリハリをつけた生活を意識します。
そして、なるべく生活リズムが崩れないよう気をつけたり、ルーティン化することで、娘自身が見通しをたてやすくしたり、安心に繋がるようにしています。
③親子でのリフレッシュ方法
「クーラーをつけて昼寝する」が一番に思い浮かびました。
あとは、「娘を預けて離れる時間を作る!!」
これが1番かもしれないです。
そして、できるだけ、例え30秒でも自分の時間をとって深呼吸をする。
ケース4 25歳・重症心身障害者・女の子

①食事の工夫
親子で食形態が異なるため、
子どもは「栄養のバランスは1週間単位でみて、大体の栄養をとれていれば良し」とする。
なので
- レトルトや加工食品
すぐ崩したり、すりつぶしたりして食べられるもの。
基本的には、子どもは離乳中期くらいの食形態なので、柔らかく加工されているものや具沢山スープのようなものを使い、とろみをつけます。 - 介護食品
- デザート(プリンやゼリー)もごはん扱いにする
- 惣菜をミキサーにかける
など、ゆるく考えます。
親は、冷凍庫に温めるだけ・焼くだけの食品をストックしています。
(作り置きしたり、惣菜を冷凍しておいたり)
スーパーの惣菜やお弁当、コンビニにも頼ります。
②生活リズム・環境の工夫
- 幼少期
一緒にお昼寝する。
(やりたいことがあっても、とにかく一旦一緒に休むようにしていました) - 通学期
夏休み中は、デイへ。
週に何度か預けるスケジュールをくんでおき、長期休暇中も生活リズムをできる範囲で保つようにしていました。 - 成人してから
長期休暇など関係なしの生活になりました。
週末や自宅時間は、意識して水分補給をしています。(ゼリーや果物もとりいれて)
また、水分は、冷たいものをとらないようにする。(冷たいものをは、すぐにおなかが弱ってしまうため)
そして、「眠そうにしているときは疲れを感じている」とみなし、子どもが無理なく眠れるよう、エアコン使用や姿勢など、環境整備に気をつけます。
熱がこもりがちなときは、
首もとにガーゼで包んだ保冷剤を当ててクールダウンします。
③親子でのリフレッシュ方法
- 親子でお茶の時間を作り、好きなスイーツと一緒にお茶を飲む(お茶は常温か温かい飲み物)。
子どもは成人しているので、ときにはコーヒーや紅茶にハチミツなどの甘みをつけて飲むこともあります。
- 親の一人時間を作る
疲れを感じたら、短時間でも身体を休めたり、
好きなこと(YouTubeや本を見る・イヤホンで音楽を聴くなど)をする時間をとる。
場合によっては、短時間だけ娘に留守番してもらい、近くのコンビニへ行くこともあります。
【障害児ママたちの体験談】まとめ

夏バテを完全に防ぐのは難しいですが、ママたちの声を集めると「無理をしない工夫」と「ちょっとした楽しみ」がヒントになりそうですね。
暑い季節はママ自身の体も大切に。小さな工夫で、親子一緒に夏を乗り切りましょうね。
体験談を書いてくれたママたちの子供の年齢も障害もさまざまです。
子どもの状態はそれぞれ違っても、ケアの方法についてはお互い参考になるところがあるかと思います。
赤ちゃんから成人した後のケアまで幅広くコラムに書いていますので、ぜひ参考にして下さい。
親子共に少しでも休息する時間が増えますように。
体の疲れが取れて、笑顔で過ごす時間が増えますように。
私は一人じゃないんだ。と感じてもらえたら、私もうれしく思います。
NPO法人絵本屋だっこ理事・相談室ピアサポーター アイス
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