こんにちは!絵本屋だっこコラム担当・相談室ピアサポーターのアイスです♪
ちょっとだけ自己紹介します。
【アイスってこんな人!】
- 寝ること・食べることが好きなアラフォー薬剤師
- 2人姉妹を育てており、次女が医療的ケア満載の重心児
- 福祉の支援やケアが必要な子の日常生活について、お母さん同士でおしゃべりしちゃう感覚でコラムを読んでもらえたら嬉しいです。
今回のコラム記事は、連載企画『ママたちの体験談』。
なかなか気候が安定しない時期ですが、皆さん体調はいかがでしょうか?
実は今、私の娘も久しぶりに入院しております。季節はずれのインフルエンザにかかったり、重症化したり、薬の調整に時間がかかったりと、少し大変な状況です。
そこで、今回のテーマは、「入院時にあると便利なグッズ」。
実際にアンケートをとってみました。
お子さんの入院には、大きく分けて2つの形があります。
- 子供1人で入院する「単独入院」
- 保護者が一緒に入院する「付き添い入院」
病院ごとに、子どもの入院時に保護者へ求められることは異なります。
今回ご紹介する体験談が、これから入院を控えている方々の参考になれば嬉しいです。
入院があると、いつもの生活とはガラッと環境が変わります。特に「付き添い入院」をする保護者の負担はとても大きいものです。
少しでもストレスを和らげるため、ママたちが実際に行っている工夫をぜひ取り入れてみてくださいね。

みんなの入院グッズ事情~障害児ママたちの体験談~
ここからは、6名の障害児ママたちへのアンケート結果をご紹介します。
ママたちには、以下の質問に回答していただきました。
- 子どもの特性
(医療的ケア/重心/発達障害から選ぶ) - 子どもの年齢、性別
- 単独入院か付き添い入院か
- 入院時に持っていく子ども用グッズ(病院から指示される物以外)
- 入院時に持っていく大人用グッズ
ケース1 9歳・医療的ケアあり重心児・男の子の入院グッズ事情

①子どもの特性(医療的ケア/重心/発達障害から選ぶ)
医療的ケアありの重心
- 24時間人工呼吸器
- 喀痰吸引
- カフアシスト
- 吸入
- 胃瘻
- 高位開放
②子どもの年齢、性別
9歳、男の子。
③単独入院か付き添い入院か
単独入院
④入院時に持っていく子ども用グッズ(病院から指示される物以外)
- ニトリのモチモチバナナクッション(入院用と自宅用で2個持ち)
足元の褥瘡予防+体位交換用。
柔らかくて触り心地が良く、バナナ形状が体にフィットするので、体位保持に最適。 - 歯磨き粉+拭き取りシート
泡立たない歯磨き粉を使用 。面会時に母が拭き取りシートで口腔ケアを行うのに便利 。 - 愛用シャンプー&コンディショナー
病院のものだと肌に合わずフケが出るため、自宅で使っているものを持参します。 - タオルケット
使い慣れた自分のものがあると安心感があるため。 - 持続吸引用カテーテル固定テープ
肌に優しい、息子に合ったテープを持参し、皮膚トラブルを防止。 - SOYOマット(入院用と自宅用で2個持ち)
通気性が良く、背中の蒸れや汗疹を予防します。
⑤入院時に持っていく大人用グッズ
- 紙コップや紙皿
使い捨てのため、洗い物の手間が省けます。 - モバイルバッテリー(Anker PowerCore 20000mAh)
長時間の面会のスマホやタブレットの充電切れを防止。
- スリッパ(クロックス)
院内の長時間移動も疲れにくく、サッと履けて便利 。 - S字フック
ベッド柵やポールに掛けて持ち物を整理でき、限られたスペースを有効活用できます。
(サポートスタッフ まい)
ケース2 7歳・医ケアあり重心児・女の子の入院グッズ事情
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①子どもの特性(医療的ケア/重心/発達障害から選ぶ)
医療的ケアありの重心
- 気管切開
- 経管栄養
- 夜間人工呼吸器
- 吸入
- カフアシスト
- 浣腸
②子どもの年齢、性別
7歳、女の子。
③単独入院か付き添い入院か
単独入院。
現在のかかりつけの県立総合医療センターは、4歳以上は付き添いか単独か選べるので、単独でお願いしています。24時間呼吸器の状態でも、丁寧にケアをしてもらっているのを感じています。
心臓手術をした国立の循環器の専門病院は、完全看護だったので、単独入院と同じく面会に通っていました。
④入院時に持っていく子ども用グッズ(病院から指示される物以外)
- 温度、湿度も表示される置き時計
- 家で使っている三角マット&U字クッション
体位変換器として使用。愛用品は、エンジェルキッズウェアの姿勢保持クッション三角とカバーで明るい雰囲気にしています。 - 家で使っているバスタオル、おくるみ、フェイスタオル
おすすめは、普段から使っているエイデンアンドアネイのおくるみ。
ガーゼ素材なので、暑い病院での掛け布団として便利。
病室の雰囲気が明るくなるカラーもたくさんあり、見ているだけで癒されます。 - 拘縮防止のぬいぐるみ
右手の拘縮があるので、筋緊張緩和のため。
ちょうどいいサイズ感の小ぶりのぬいぐるみを持参して、かかえさせる。 - DVDプレイヤーとDVD・CD
お気に入りのDVDや音楽だと反応が良く、微笑んだりする。
ディズニー、嵐、おとえほん、オルゴールミュージック、おかあさんと一緒など。 - ひんやりジェル枕
発熱時は、病院のアイスノンで対応してもらっています。微熱程度の体温や熱が頭に上がりやすい時(特殊な循環の問題で)は、普段から愛用の常温保存でOKのジェル枕で、快適な空間作りをしています。
- ETVOS(エトヴォス) リラクシングマッサージブラシ
寝ている状態でのリラクゼーション。普段からお風呂上がりに使っています。乾いた髪にも使える頭皮マッサージは、とても気持ちが良いようです。
使うと、ほわーんとした表情になります。
歯磨きジェルは、複数の味を持参。入院中は経口摂取ができないので、食べるのが大好きな娘の楽しみとして。
- マウスピュア 口腔ケアジェル
- チェックアップジェル
⑤入院時に持っていく大人用グッズ
面会やその前後の長距離運転の負担を減らすグッズを模索中。
- たためるクッション
運転時や面会中の座っている時の背中、腰、肩の負担を驚くほど減らせました。 - PASのリカバリーマット
- タンブラー
お茶やコーヒーをゆっくり飲むために。 - 充電器
- メモ帳とボールペン
娘が昼寝した時など空き時間に暇つぶしに使ったり、医師からの話をまとめたり。 - 文庫本や漫画
ずっと携帯を見ていると頭痛がしてきますが、本なら問題なし。
気分転換に使っています。
(NPO法人絵本屋だっこ理事・相談室ピアサポーター アイス)
ケース3 25歳・重症心身障害者・女の子の入院グッズ事情

①子どもの特性(医療的ケア/重心/発達障害から選ぶ)
重心(医療的ケア無し)
②子どもの年齢、性別
25歳、女子。
③単独入院か付き添い入院か
付き添い入院
(最近は入院することもなくなったので、過去の入院を振り返っています)
④入院時に持っていく子ども用グッズ(病院から指示される物以外)
- 好きなおもちゃ
娘の場合、音楽の鳴る絵本でした。 - 普段使用しているクッション
当時は、ブーメランクッションと呼んでいたブーメランのような形の手づくりクッションを持参していました。 - ハーフサイズ、こどもサイズの毛布(寒い時期)
病院の寝具とは別に使用していました。使い慣れているものがあると安心します。 - ハンドタオル数枚
汚れ防止(下痢などをしたときにも、シーツ交換の感覚で取り替えしやすい)、
食事エプロンとして、体位変換や姿勢保持のクッション代わりにも。 - 100均の小ぶりのプラスチック製のカゴ
専用のお食事グッズ(スプーンやコップなど)を入れておくと便利でした。
⑤入院時に持っていく大人用グッズ
- TV用イヤホン
大部屋のときは、特に重要。 - おやつ(小袋で日持ちするもの)
子どもが寝た時など、自分がホッと休むためのお供です。 - スリッパ(底が厚めのもの)
子どもの入院時専用のスリッパ。使い捨てです。
靴を着用するより足が楽なため、付き添い中は履き替えていました。 - マイ枕
補助ベッド(簡易ベッド)や子どもと一緒のベッドで添い寝する時にも落ち着きます。 - 洗濯物干し用ハンガー、小さめのピンチハンガーなど
病院のランドリーで洗濯した後、ちょこっと干し用に必要でした。 - シャンプー&リンス
付き添いさんが利用できるシャワー時必要。
ケース4 6歳・医ケアあり重心児・男の子の入院グッズ事情

natsukoさんの似顔絵を描いたのは……ことのはさん♪
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①子どもの特性(医療的ケア/重心/発達障害から選ぶ)
医療的ケアありの重心
- 胃ろう注入
- 薬液吸入
- 口鼻腔吸引(風邪を引いた時、てんかん発作時)
- 酸素投与(てんかん発作時)
②子どもの年齢、性別
6歳、男の子
③単独入院か付き添い入院か
入院したら必ず付き添いしています!
④入院時に持っていく子ども用グッズ(病院から指示される物以外)
- 掛け物
病院のお布団が大きく使いづらい為、冬なら子ども用のブランケット、夏なら子ども用のタオルケット。 - 洗濯物を入れる手提げのビニールバッグ
100均などで売っている大きな袋に洗濯物を入れ、そのまま洗濯室へ持っていきます。 - 子どもが使い慣れた食具
病院食についているステンレスのスプーンは息子は受け入れないので、いつも使っているマイスプーンを持っていきます。
コップも、とろみのジュース用に1つ持っていきます。 - ゴミ袋
たくさんあると便利です!
汚れ物を入れたり、ゴミを入れたり何かと役立ちます! - S字フック
- 小さめのピンチハンガーやハンガー
病院の乾燥機を使用しても半乾きのことがあるので、小さめのピンチハンガーやハンガー数個持っていくと病室で干せるので助かります。 - 抱き枕&クッション
息子が普段から使用している抱き枕と足に挟むクッションも必須です。寝返りするとベッドの柵に頭をぶつけることがよくあるので、昼間はベッド柵の近くに置いて頭をぶつけないようにしています。
⑤入院時に持っていく大人用グッズ
イヤホンを持っていき、消灯後も病室でYouTubeやNetflix見てます。
スニーカーでは行かず、病院内ではサンダルを履いてます。
夜などは靴下を履かないこともあるのでサンダルの方が楽です!
そして、入院に付き添うとお腹の調子が悪くなりやすいので、個人的には下痢止めの薬や整腸剤は必須です。
(サポートスタッフ natsuko)
ケース5 10歳・医ケアあり・女の子の入院グッズ事情

Naoさんの似顔絵を描いたのは……ノアさん♪
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①子どもの特性(医療的ケア/重心/発達障害から選ぶ)
重心・医療的ケア児
- 気管切開
- 胃ろう
- 夜間人工呼吸器
②子どもの年齢、性別
10歳、女の子
③単独入院か付き添い入院か
どちらもあります。
発熱症状があるなど感染症が疑われる場合は、個室で付き添い入院が原則です。
④入院時に持っていく子ども用グッズ(病院から指示される物以外)
- 愛用のぬいぐるみやおもちゃ
普段お家でいつも遊んでいるので、安心感と退屈しないように。 - 歌絵本(音楽の流れる絵本)
1人で過ごす時間がどうしても多くなってしまうので、歌を流しておいてもらい、退屈しないようにするため。
メドレー再生できるものがおすすめです。 - 口腔ケアウェッティーマイルド
歯磨きをした後に、日常的に口腔ケアに使っているので。
- 水のいらないシャンプー
お風呂に毎日は入れないので、面会時に使ってケアするため。
リンク - ケアノート
娘の特性やケアについてまとめたものです。
初めて担当する看護師さんにも娘のことをわかってもらえるようにするため。
⑤入院時に持っていく大人用グッズ
- iPad &イヤホン
仕事やリラックスのため。 - 使い捨てスリッパ
お部屋でスリッパに履き替えるため。
病院内で使ったものは衛生面から使いまわしたくないので、スリッパは使い捨てにしています。 - タンブラー&蓋つきのコップ
お茶などを入れておくため。 - ティーバックやコーヒー
温かい飲み物を好きな時に飲めるように。 - 湯たんぽ
病院の付き添い用の布団がとても薄いため、寒さ対策に。 - カトラリーセット
病院食やコンビニなどで買ったものを食べる時にあると便利。 - フェイスパック
病院はとても乾燥しているので、保湿のためとリラックスのために。
[NICU/GCU入院中のこと]
娘はかなり長期間入院していました。
面会の時にいつも絵本を持って行って読んであげたり、お部屋から出られない環境の中少しでも季節の移り変わりを感じてもらえたらと思い、季節感のある飾りや物を持参して、娘に見せたり、ベッド周りに飾ったりしていました。
また、NICUやGCUは赤ちゃんに合わせた温度設定なので、お部屋の温度が高いです。
面会時は、冬でもインナーは薄手の服や半袖を着ていって、お部屋に入る時に脱いでいました。
子どもも親もなるべくストレスが少なく過ごせる工夫ができるといいですね。
ケース6 13歳・重心児・男の子の入院グッズ事情
しょうじあいかの似顔絵を描いたのは……障害者アーティスト立藤絆吏さん♪
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①子どもの特性(医療的ケア/重心/発達障害から選ぶ)
重心
②子どもの年齢、性別
13歳、男の子。
③単独入院か付き添い入院か
付き添い入院(息子が生まれた当時、1年間の長期付き添い入院について振り返っています)
④入院時に持っていく子ども用グッズ(病院から指示される物以外)
- 光るおもちゃ(替えの電池)
音が鳴るおもちゃも好きですが、同室の方に迷惑がかからないおもちゃを。キラキラのパウダーと水を入れたペットボトルの手作りおもちゃがベッド上で漏れて大変なことになったこともあるのでお気をつけて。 - DVDプレイヤー・おかあさんといっしょのDVD
歌があると落ち着く子でした。車の座席後ろにもつけられる、電源コンセント(シガーソケット/AV)の切り替え可能なDVDプレイヤーが便利でした。ただし、病室のコンセントは使用不可のこともあるのでご注意を。
⑤入院時に持っていく大人用グッズ
- サトウのごはん&インスタント味噌汁
長い入院では自分の食事が大変でした。主食はサトウのごはんを常備しつつ、コンビニやスーパーで日持ちするおかずを買って、なるべく外出を減らし、支出を抑えていました。 - マグカップ&マグカップカバー
インスタントお味噌汁はマグカップを使用。子どものお世話で食事が中断になったときなど、いただいたマグカップカバーがけっこう活躍していたのでおすすめです。
- 高速充電器
病室のコンセントが使えず、休憩室でスマホを充電していました。充電は早いほうがいいです。 - 洗濯物用バッグ
洗濯物の持ち運びに、少し大きめのバッグがあると便利です。 - サンダル
院内は脱ぎ履きが楽なサンダルで過ごしていました。 - クッションやマット
荷物にはなりますが、硬くて小さな折りたたみベッドで長期に寝る場合、マットやクッションがあってもよかったなと思います。子どもが小さなうちは子どものベッドで添い寝をさせてもらっていました。
【みんなの入院グッズ事情-障害児ママたちの体験談】まとめ

アンケートの一部には、下記のような声もありました。
「いつものお気に入りのDVDを持参したけれども、周りの子どもたちの声が気になって、それどころではなかった」
「暗い廊下を抱っこで徘徊していたり、つらい記憶でしかない」
今回ご紹介した体験談は、ほんの一例です。「入院中に必要なもの」は、子どもの特性や病院の環境によって大きく異なります。
でも、どのママたちも共通して言っていたのは「少しでも子どもが安心できるように」「付き添う自分のストレスを減らす工夫も大切」ということ。
これからお子さんの入院を控えている皆さんにとって、少しでも役立つヒントになれば嬉しいです。また、「こんなグッズも便利だったよ!」という体験談があれば、ぜひ教えてくださいね♪
赤ちゃんから成人した後のケアまで幅広くコラムに書いていますので、ぜひ参考にして下さい。
親子共に少しでも休息する時間が増えますように。
体の疲れが取れて、笑顔で過ごす時間が増えますように。
私は一人じゃないんだ。と感じてもらえたら、私もうれしく思います。
NPO法人絵本屋だっこ理事・相談室ピアサポーター アイス
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- 障害児ママたちの体験談まとめ【連載企画】
- 障害児向けの便利グッズ
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