こんにちは!絵本屋だっこコラム担当・相談室ピアサポーターのアイスです♪
ちょっとだけ自己紹介します。

【アイスってこんな人!】

  • 寝ること・食べることが好きなアラフォー薬剤師
  • 2人姉妹を育てており、次女が医療的ケア満載の重心児
  • 福祉の支援やケアが必要な子の日常生活について、お母さん同士でおしゃべりしちゃう感覚でコラムを読んでもらえたら嬉しいです。

はじめに

「今日はお風呂に入れるの、しんどいな……」

ケアが必要な子を育てていると、そんな日があります。

ママ自身が疲れている日。

訪問看護やヘルパーさんの予定がない日。

きょうだいの予定が重なった日。

特に夏休みは、子どもと過ごす時間が長くなり、いつも以上にケアの負担が増えやすい時期です。

わが子のように、寝たきりで気管切開などの医療的ケアが必要な子の場合、入浴そのものが大きなイベントになりがちです。

だから私は、

「毎日必ずお風呂に入れなければいけない」のではなく、入浴が難しい日は、別の方法で清潔を保つ

という選択肢を持っておくことも大切だと思っています。

その一つが、水やお湯をほとんど使わずに行う清潔ケアです。

そして、この「お湯を使わない入浴セット」は、実は災害時の備えとしても役立ちます。

汗や皮脂などの汚れを落として肌を清潔に保つことは、皮膚トラブルを防ぐためにも大切です。

できる方法で、できる範囲のケアをする。

そんな選択肢を知っておくだけでも、少し気持ちがラクになるかもしれません。

「今日はお風呂、無理かも…」そんな日に。
水・お湯を使わない体拭きと、もしもの防災に役立つ「清潔ケアセット」

清潔ケアというと、「お風呂に入ること」を思い浮かべる人も多いと思います。

でも、清潔を保つ方法は入浴だけではありません。

わが家で愛用しているのが、リモイス®クレンズシリーズです。

娘が心臓手術後、挿管された状態で長くICUにいたときに、病院で使っていたことがきっかけで使い始めました。

製品によって特長や使用方法は異なりますが、水やお湯を使いにくい場面でも使いやすい清拭用品があることを知っておくと便利です。

もちろん、皮膚の状態や使用する部位によって、適したケアは異なります。

でも、

「今日はお風呂をお休みして、できる範囲で清潔にする」

という選択肢を知っているだけでも、ママの気持ちは少しラクになるのではないでしょうか。

さまざまな洗浄剤が販売されているので、子どもの肌や家庭のケア方法に合ったものを見つけてみてくださいね。

わが家の「お湯を使わない入浴セット」

今回ご紹介するのが、わが家で使っている清拭セットです。

必要なものを一つにまとめておくと、「今日は体拭きにしよう」と思ったときに、すぐ始められます。

わが家では、こんなものをまとめています。

  • リモイス®クレンズ
  • リモイス®泡クレンズ
  • おしりふき
  • ドライシャンプーシート
  • 清浄綿
  • シャワーボトル
  • ペットシート
  • ビニール手袋




シャワーボトルは、100円ショップなどでドレッシングボトルやマヨネーズボトルとして販売されている、穴の開いたタイプを使っています。

これは、少量のお湯を入れて陰部洗浄に使うためのものです。

おむつに隠れている部分は、拭くだけでは汚れを落としにくいことがあります。

わが家では、病院で教えてもらった方法を参考に、おむつに隠れている部分だけは、必ず毎日1回少量のお湯を使って洗い流しています。

陰部の清潔を保つことは、皮膚トラブルや感染症を防ぐうえでも大切です。

そのため、「完全に水ゼロ」というより、

「できるだけ水やお湯を使わず、必要なところだけ少量使う」

というのが、わが家なりの方法です。

清拭セットは「すぐ手に取れる場所」に

わが家では、清拭に使うものをケースにまとめて、ベッドの近くに置いています。

この配置が、実はかなり重要なポイントです。

「体を拭こう」と思ってから、

「あれ、洗浄料どこだっけ?」

「手袋は?」

「下に敷くシートは?」

と探し始めると、それだけで疲れてしまいます。

必要なものが一つにまとまっていると、

「今日はお風呂じゃなくて体拭きにしよう」

と決めたとき、すぐに始められます。

毎日の小さな「探す」「取りに行く」という手間を減らすだけでも、かなりラクになります。

ただし、ベッド周りに置く場合は、子どもの手が届くことによる誤飲や誤使用、医療機器への影響などがないよう、安全な場所に保管しましょう。

わが家は大人用の介護ベッドを使用しているため、ベッド周りにスペースがあります。

スペースがなければ、サイドワゴンやベッド近くの棚など、すぐ手に取れる場所に置いておくのもおすすめです。

お湯を使わない清潔ケア、どこから始める?

清拭をするときは、一般的に汚れの少ない部分から始め、汚れやすい部分を後にすると、清潔を保ちやすくなります。

わが家では、

① 頭

② 顔

③ 身体

という流れでケアしています。

ただし、毎回すべてを完璧に行う必要はありません。

その日の汗の量や体調を見ながら、

「今日はここをしっかり。残りはサッと終わらせよう」

と決めても大丈夫。

全部やることより、その日の子どもの状態に合わせること。

それも大切なケアだと思っています。

① 頭はドライシャンプーシートでスッキリ

お風呂に入れないと、頭皮や髪のベタつきやにおいが気になりますよね。

そんなときに便利なのが、ドライシャンプードライシャンプーシートです。

シートタイプなら、より手軽に使えます。


特に、

前髪の生え際・頭頂部・後頭部・耳の後ろ

など、汗がたまりやすいところを意識してみましょう。

ただし、製品によって使用方法が異なるため、使用前にパッケージの表示を確認してください。

頭皮に傷や湿疹などがある場合は、無理に使用せず、主治医や看護師に相談しましょう。

わが子の場合は、地肌をきれいにするイメージでケアした後、頭皮マッサージ用のブラシで地肌をやさしく動かしながら、髪をとかしています。

脳への刺激になることも期待しています。

② 顔は「こすらない」がポイント

次は顔。

顔は皮膚が薄く、特に目や口の周りは刺激を受けやすい場所です。

目やに、涙、よだれ、頬に貼るテープ類などで、肌トラブルも起こりやすい場所。

清浄綿や、使用できる製品であればお湯で濡らしたコットンなどを使って、こすらず、やさしく拭きます。

汗がたまりやすい、

  • おでこ
  • 鼻の周り
  • 耳の周り
  • あごの下

なども忘れずに。

目の周りに使用する場合は、「目の周りに使用できる」と表示されている製品を選び、使用方法を確認しましょう。

「きれいにしよう」と思うほど、ゴシゴシしたくなりますが、

汚れを落とすことと、皮膚をこすることは別。

顔を拭くときは、ポンポンと押さえるように、やさしくケアするのがおすすめです。

ここは薬剤師ママとしても、ぜひ伝えたいポイントです。

③ 身体は「汗がたまりやすい場所」から

身体を拭くときも、全部を一度に完璧にしようとしなくて大丈夫。

特に重点的にケアしたいのが、

「皮膚と皮膚が重なるところ」

です。

例えば、

  • わきの下
  • 肘の内側
  • おむつ周り
  • 太ももの付け根
  • 膝の裏

など。

汗や湿気がこもりやすい場所は、特に夏場は意識してケアしたいところです。

子どもの皮膚はデリケート。

ゴシゴシこすらず、皮膚のしわをやさしく伸ばしながら拭きます。

そして、拭いた後は必要に応じて保湿もできます。

拘縮がある子の場合、皮膚を伸ばしたときに切れてしまうこともあります。

皮膚の状態を確認しながら、必要に応じてワセリンなどの保湿剤で皮膚を保護する方法もあります。

保湿剤は、薄く伸ばしすぎず、必要量をしっかり塗ることがポイントです。

保湿剤の使用量の目安として、「1FTU(ワンフィンガーチップユニット)」という考え方があります。

これは、大人の人差し指の先から第一関節までの長さに出した塗り薬を、大人の両手のひら2枚分程度の面積に塗るという目安です。

ただし、製品や塗る部位によって適量は異なるため、処方されている保湿剤については医師や薬剤師から指示された量を優先してください。

体の広範囲に塗る場合は、保湿剤を数か所に置き、手のひら全体を使ってやさしく塗り広げると、均一に塗りやすくなります。

おしりふきは「おしりだけ」じゃない!

わが家で重宝しているのが、おしりふきです。

特に、乳幼児用で水分がたっぷり含まれているタイプは、体を拭くときにも使いやすいと感じています。


おしりふきは、

「おしりだけに使うもの」ではなく、製品表示で使用可能な部位を確認したうえで、手や身体のちょっとした汚れや汗を拭く

という使い方もできます。

例えば、

「口の周りをちょっと拭きたい」

「汗をかいた首を拭きたい」

というときにも、すぐ取り出せるのが便利。

ただし、すべてのおしりふきが顔や全身への使用を想定しているわけではありません。

顔や身体に使用する場合は、商品の表示・注意事項を確認して使用しましょう。

リモイス®クレンズとリモイス®泡クレンズ、どう違う?

今回のセットに入っているのが、2種類のリモイス®クレンズです。

どちらも水やお湯を使いにくい場面での清潔ケアに活用しやすい洗浄料ですが、剤形や使用感が異なります。

リモイス®クレンズリモイス®泡クレンズ
タイプクリームタイプ泡タイプ
特徴クリームを汚れになじませて拭き取る泡で汚れを包み込むようにして拭き取る
水・お湯基本的に不要基本的に不要
使用感しっとりした使用感さっぱりした使用感
わが家での使い方部分的なケアや汚れが気になるところに広い範囲の清潔ケアや時短ケアに

リモイス®クレンズ

わが家では、部分的な清潔ケアなどに使っています。

クリームタイプなので、汚れになじませてから拭き取ることができます。

ストーマの周囲、気管切開部、経管栄養の周囲、部分清拭などに向いています。

細かいところは、綿棒を使うこともあります。

リモイス®泡クレンズ

泡タイプなので、広い範囲に広げやすく、毎日の清潔ケアにも使いやすいと感じています。

わが家では、おむつ交換時など、広い範囲を手早くケアしたいときに使うことがあります。

洗い流しをする時は、泡タイプがおすすめです。

医療的ケア児に使うなら

例えば、

  • 広い範囲を手早くケアしたい → 泡タイプ
  • 部分的にしっかりケアしたい → クリームタイプ

というように、ケアする場所や汚れ、使用感の好みで使い分けると便利です。

「どちらが優れている」ということではなく、ケアをする場所や汚れ、使う人の好みに合わせて選ぶのがおすすめです。

なお、医療機器周囲や皮膚トラブルのある部位などに使用する場合は、製品の使用方法や注意事項を確認し、必要に応じて主治医や看護師に相談してください。

シャワーボトルは「少量のお湯で陰部洗浄」


写真にあるシャワーボトルは、今回のセットの中で少し役割が違います。

これは、

少量のお湯を入れて、陰部洗浄に使うもの。

おむつ交換などで、拭くだけでは汚れを落としにくいときに役立ちます。

「お湯を使わない」といっても、すべてを無理に水なしで行う必要はありません。

むしろ、

必要なところには少量の水を使い、それ以外は水を使わない。

そんなふうに考えると、ケアの負担も減らせます。

ストーマや気管切開部など、医療的ケアに関わる部位については、普段から訪問看護師や主治医などに教えてもらっている方法を優先してください。

「お風呂に入れない日」は、手抜きじゃない

医療的ケア児を育てていると、

「今日はお風呂に入れてあげられなかった……」

と、申し訳ない気持ちになることがあります。

でも、私は、

「入浴できなかった」=「何もしていない」ではない

と思っています。

頭を拭いて、顔を拭いて、汗をかいた首やわきをきれいにして、おむつ周りをケアして、最後に保湿する。

それだけでも、立派な清潔ケアです。

そして、ママが倒れてしまったら、ケアを続けることもできません。

だから、

「今日はお風呂をやめて、体拭きにしよう」

と選択することも、私は大切なケアだと思っています。

じつは「防災セット」としても使えます

この清拭セットは、普段の「お風呂に入れない日」だけではなく、災害時にも役立ちます。

災害が起こると、断水や避難生活などで、普段どおりの入浴ができなくなることがあります。

特に医療的ケア児の場合、

「お風呂に入れない」

だけではなく、

「どうやって清潔を保つ?」

という問題も出てきます。

だからこそ、普段から使っている清潔ケア用品を少し多めに備えておくことは、防災の一つになります。

防災バッグに入れておきたい「清潔ケア用品」

わが家なら、こんなものを準備しておきます。

清潔ケア

□ おしりふき
□ 洗浄料
□ 清浄綿
□ ドライシャンプー(体にも使えるタイプもあり)
□ ドライシャンプーシート

ケア用品

□ ビニール手袋
□ ガーゼ・タオル
□ シャワーボトル
□ 保湿剤
□ ペットシート

あると便利

□ 使い捨てペーパータオル
□ アルコール綿、消毒用エタノール(皮膚、医療機器の両方に使えるものもあり)
□ いつも使っているケア用品の予備

そして大切なのが、

「防災用に買ったけれど、一度も使ったことがないもの」だけを備えるのではなく、普段使っているものを少し多めに備えること。

いつものケア用品なら、子どもの肌に合うか、ママがどう使うかも分かっています。

「いざというときに初めて使う」より、普段から使っているものをローリングストックしておくほうが安心です。

わが家では、常に子どもの側にある吸引器バッグに、防災セットとして、いつも使っているケア用品の予備や清潔ケア用品の一部などを入れて、持ち運んでいます。

「水を使わない」は、防災でも大きな意味がある

災害時に水はとても貴重です。

だから、すべてのケアに水を使わずに済む方法を知っておくことは、

限られた水を別の用途に使える

という意味でも役立ちます。

飲料水、手洗い、医療的ケアなど、水が必要な場面はたくさんあります。

だからこそ、

「水を使わなくてもできる清潔ケアを知っておく」

ことが大切なのだと思います。

「できるところまで」で大丈夫

医療的ケア児の毎日は、予定どおりにはいかないことばかり。

「今日はここまでできた」

と考えられることも、長くケアを続けていくためには大切だと思っています。

そして、普段の「今日はお風呂が難しい」という経験が、そのまま災害時の備えにもつながります。

おわりに

「入浴できない日」のための準備が、もしもの備えになる

お湯を使わない清潔ケアは、単なる「お風呂の代用品」ではありません。

それは、

医療的ケア児と暮らす毎日を少しラクにする工夫であり、災害時の清潔を守るための備えでもあります。

わが家では、清拭に使うものをケースにまとめて、ベッドの近くに置いています。

「今日はお風呂、どうしよう?」

と思ったときに、すぐ取り出せるからです。

毎日お風呂に入ることだけが、清潔ケアではありません。

無理をしない。
できる方法を選ぶ。
必要なところをしっかりケアする。

それで十分な日もあります。

そして、その「いつものケア用品」が、断水や避難生活など、もしものときにも役立ちます。

ママと子どもが少しでもラクに過ごせる方法を、いくつか持っておきませんか?

悩んだり迷ったりするのは、あなただけじゃありません。

 

長く続くケアが必要な子との生活、

ヒントが見つかるかもしれない「絵本屋だっこ」の体験談を、ぜひ読んでみてくださいね。

 

過去に、「お湯を使わない入浴セット」の体験談や「清拭」のコラムもあります。

 

コラムでは、乳幼児から成人した子どもとの暮らしについて、ママたちが回答しています。

 

親子ともに、心身ともに無理ない暮らしを長く続けていく方法をみんなで考えていきたいですね♪

 

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