障害児は、梅雨や環境の変化に弱い?実体験からわかった乗り切るポイント
こんにちは!絵本屋だっこコラム担当・相談室ピアサポーターのアイスです♪
ちょっとだけ自己紹介します。
【アイスってこんな人!】
- 寝ること・食べることが好きなアラフォー薬剤師
- 2人姉妹を育てており、次女が医療的ケア満載の重心児
- 福祉の支援やケアが必要な子の日常生活について、お母さん同士でおしゃべりしちゃう感覚でコラムを読んでもらえたら嬉しいです。
障害児は、梅雨や環境の変化に弱い?
実体験からわかった乗り切るポイント
今回のコラム記事は、連載企画『ママたちの体験談』。
梅雨の時期や季節の変わり目になると、「なんだかいつもと様子が違う」と感じることはありませんか?
夜なかなか眠れなかったり、
機嫌が悪くなったり、
発作や体調不良が増えたり…。
理由がはっきりしないまま不調が続くと、ママたちも心配になりますよね。
今回は、障害児ママたちの体験談をもとに、梅雨や環境の変化を親子で乗り切る方法について、実際に感じたことや工夫をご紹介します。

障害のある子どもたち|環境変化による不調の体験談
ここからは、障害児ママたちへのアンケート結果をご紹介します。
ママたちには、以下の質問に回答していただきました。
- 梅雨や季節の変わり目になるとみられる子どもの変化
- 子どもが敏感に感じている環境の変化
- 梅雨や環境の変化による不調を乗り切るための工夫
ケース1 14歳・重心児ダウン症・男の子
14歳、男子、重症心身障害、ダウン症
① 梅雨や季節の変わり目になるとみられる子どもの変化
- 寒暖差による鼻水。
- (ごくごくたまに)発熱。
- 寝付きが悪かったり、眠りが浅かったりする。
②子どもが敏感に感じている環境の変化
- 寒暖差。
- 湿度。
- 初めて行く場所、もの、出来事。
③梅雨や環境の変化による不調を乗り切るための工夫
- 室温&温度調整。
- いつもと同じリズム(早寝早起き)。
- 服装調整。
寒暖差の影響で出る鼻水の対策として、市販の点鼻薬を使ったり(一日数回点鼻出来る)、まめに鼻穴内をキレイにするようにしています。
成長とともに、数年前よりは寒暖差の変化と湿度には強くなってきている気がします。
母は、慢性的にひどい頭痛持ちです。
気圧・湿度・気温にすごく影響されやすく、寒暖差による鼻水も出ます。
薬を飲んでも効かなかったり、体が重い事が多々あります。
そのため、③の内容にプラスして、「無理しないで休む」ことを常に意識して過ごすようにしています。
(NPO法人絵本屋だっこ理事・相談室ピアサポーターかめ)
ケース2 10歳・知的障害・女の子

10歳、女子、発達障害、知的障害、摂食障害
① 梅雨や季節の変わり目になるとみられる子どもの変化
寒い時期の方が、シャキッとしていて過ごしやすそうな表情をします。
湿度が上がってくると、
ぼーっとしたり、
動作が鈍かったり、
イライラ、
食事が進みにくい(食欲低下、口の動きが鈍くなる)
等があります。
気温差が大きいと、それにつられるのか、
体が冷えすぎたり、
のぼせ気味だったり…
日々の天候・気温と着るものを見極めています。が、失敗することも多々あり。
②子どもが敏感に感じている環境の変化
- 湿度。
- 気温。
- 一緒にいる人の機嫌。
- 寝不足。
娘が不機嫌で私に八つ当たりしてきたりすることもあります。
ただ、お互いにイライラしている時でも、きょうだい児(姉)が来てちょっと話しをするだけで、娘は機嫌を取り戻したりします。
穏やかで落ち着いた先生の前では、いつもと違う側面が見れたり、成長を感じたりします。
「いろんなひとと関わる」、
そして、
「自分自身を整える」って、大事だなあと気付かされます。
③梅雨や環境の変化による不調を乗り切るための工夫
とにかく湿気をためないように、気を付けています。
- 一番長く過ごす部屋(多分、寝室)の見直しをする
- 天気が良い時は風通しをよくする
- シーツ、肌に直接触れる下着やパジャマなどは吸湿性のある綿素材のものへ変える
- 除湿機などを使う
あとは、
ミネラル不足と水分不足にならないように、
身体を冷やさないようにしています。
最近のお気に入りは、だし入りの汁物を一杯、朝にゆっくり時間かけて飲むことです。
だるいな〜って感じる日でも、これで自分のエンジンをかけてます。
だしは、麦茶などを作るボトルに、適当な量の昆布+煮干しに水を注ぎ、一晩冷蔵庫に入れたもの(水だし)を翌朝温めています。
お椀に、鰹節と塩を適量入れて、温めただしを注いで完成です。
ケース3 13歳、男子、医療的ケアありの重心

13歳、男子、医療的ケアあり、重症心身障害
① 梅雨や季節の変わり目になるとみられる子どもの変化
筋緊張が強くなることがある。
②子どもが敏感に感じている環境の変化
- 気圧の変化。
- 湿度。
- 不快指数が高い。
③梅雨や環境の変化による不調を乗り切るための工夫
常日頃から室温・湿度の調整をしていますが、さらに気を使います。
エアコンのドライ機能を活用することも。
子どもの筋緊張が強くなった時は、
- まず、ジェルのクーリング枕をする。(こもり熱で更に筋緊張が悪化するため)
- 快適なポジショニングを工夫する。(若干マシになるため)
- 頓用薬の投与。
私自身も低気圧による頭痛があるので、ひどい時は薬を服用します。
ケース4 11歳・重心・医ケアあり・女の子
11歳、女の子、重症心身障害、医療的ケアあり(吸引、胃ろう、夜間呼吸器)
① 梅雨や季節の変わり目になるとみられる子どもの変化
- 分泌物が増える。
- 花粉の時期は、アレルギー反応が早いうちから起きる。
②子どもが敏感に感じている環境の変化
気圧に敏感です。
どれぐらい敏感かというと、
台風の発生は天気予報より先に体調の変化として現れることもあるぐらいです。
基本的に環境適応力は高いようです。
ただ、最近はレスパイトや入院初日に胃残が多くなったりすることもあるようで、環境の変化にも敏感なようです。
太陽の光にも敏感です。
③梅雨や環境の変化による不調を乗り切るための工夫
気圧の低下や体調がいまいちになると、寝がちになります。
そのような時は、無理に起こさず、好きなように寝かせてあげるようにしています。
温度・湿度管理に気をつけています。
- ファン付きのマットやバギーシートを使用する。
- 扇風機やアイスノンで体を冷やす。
- 逆に手足が冷たい時は、冷やしすぎないように、衣服や靴下などで調整する。
光に対しては、眩しくないように。
- 常にバギーの日除けを使用する。
- 日陰を選ぶ。
- カーテンを使用する。
「小さな変化も見逃さず、早めの対処が悪化を防ぐ鍵になるかな」と、思っています。
娘の場合は、「なんか分泌物増えてきたな→気圧低下か」という感じです。
予防できる方法は…
質問③の中で回答してることのほかに、
娘は頭に汗をかきやすいので、一年中バギーに扇風機を付けてたり、下着は夏用のメッシュ生地を着てたりします。
母の慢性的な睡眠不足は、ほんとに課題です。
気圧の低下で頭痛が起こりやすいので、「頭痛いかも?」と感じたら、早めに頭痛薬を飲んでいます。
頭痛持ちではあるものの、幸い、元々体調をあまり崩さない方なので、寝込むようなことは少ないのですが…。
心がけていることは、忙しくてもご飯は食べること、湯船に浸かるようにしていること。
人が多いところに行く時はマスクをするなど、感染予防は一年中しています。
ケース5 7歳・重心・医ケアあり・男の子

7歳、男の子、モワットウィルソン症候群、難治性てんかん
① 梅雨や季節の変わり目になるとみられる子どもの変化
- てんかん増
- 傾眠傾向
- 分泌物増加でゼコゼコ
②子どもが敏感に感じている環境の変化
- 気圧
- 天気
- ショート明け
ショート明けの不調は、ショートステイ中はベッド上で寝てばかりの生活のため、体力が落ちたことや生活リズムの崩れからくるものだと思います。
③梅雨や環境の変化による不調を乗り切るための工夫
- 除湿
- 栄養たっぷりのペースト食注入
- たっぷり寝かせる
てんかんや分泌物が増えた時の対応は、「よほど大きいのが止まらない」とかでない限りは、基本的には吸引しながらの見守りです。
ペースト食は、体調に合わせて作っています。
消化の良いもの、季節のもの、鉄分の多いものなどを考えてミキサーにかけます。
手作りの時もありますが、市販品をミキサーにかけたり、介護用のレトルトを使ったりもします。
私自身の体調管理としては、蒸籠蒸しのご飯です。
蒸籠蒸しにハマってから、体調を崩しにくくなりました。
ヘルシーで高栄養な野菜やタンパク質をいっぱい食べて、たくさん趣味の活動に没頭します。
「忙しいけど、ストレスはためない」。
それにつきると思います!
(サポートスタッフ かおる)
ケース6 13歳、双子男子、知的障がいを伴う自閉スペクトラム症

13歳、双子男子、知的障がいを伴う自閉スペクトラム症
① 梅雨や季節の変わり目になるとみられる子どもの変化
機嫌の悪さが目立ちます。
特に、寝起きや入眠前に不穏さが出てきます。
②子どもが敏感に感じている環境の変化
運動会や校外学習などの行事前は、特に敏感になります。
行事前になると、寝つきの悪さに加えて「いつもとちがう」からくる深夜覚醒・
食欲不振になるときもあります。
生活全体のリズムや体調にも影響が出るので、親子そろってかなり疲弊しています。
保育園の頃から中二になった今も続いているので、行事前は苦手です。
また、雨が降る前や台風による気圧の変化もかなり苦手のようです。
③梅雨や環境の変化による不調を乗り切るための工夫
湿度が高いと不穏になりやすいので、除湿をしています(湿度40〜50%くらい)。
冷感マットをソファや布団に敷いたりしています。
この時期は疲れも出るので、いつもより30分くらい早めに横になれるように、生活リズムを調整しています。
私は、子どもたちの不穏さを気候や気圧のせいにして乗り切っています。
子育てをしていると、やりきれないくらいの怒りがわくときもあると思いますが、決してご自分を責めず、一緒に乗り越えていけたらなと思います。
(サポートスタッフ りぼん)
ケース7 26歳・重症心身障害者・女の子

26歳、女子、重症心身障害(医療的ケアなし)
① 梅雨や季節の変わり目になるとみられる子どもの変化
てんかんの発作が、若干増える傾向にあります。
発作があると、不安定になるからかとても機嫌が悪くなることがあったり、疲れるようで日中でも眠ることがあります。
②子どもが敏感に感じている環境の変化
- 気圧
- 気温
- 湿度
- 関わる人の変化
デイの職員の入れ替わりがあったり、リハビリ担当者が臨時で変更になったりした時にも。
③梅雨や環境の変化による不調を乗り切るための工夫
- 室温&湿度管理
眠たいときは、日中でも眠れるよう、そっとしておきます。
熱のこもりは、保冷剤で後頭部〜首元を冷やす。
逆に、エアコンで冷えてしまうときは、掛け物をする。
また、日々の天候は、なんとなくどんな感じか伝えておくようにしています。
本人がわかっている方が落ち着く気がします。
そのため、天気予報の内容を伝えたり、外の天気を一緒に確認したりしています。
子どもが持っている敏感な感覚は、経験によって学ぶことでその子なりに落ちついていくこともあると思います。
子どもの体調管理は大変ですが、成長に必要な経過(プロセス)だとわり切って。
お母さんご自身を癒やす時間をわずかであっても持つようにしてくださいね。
ケース8 8歳・医ケアあり重心児・女の子
8歳、女の子、重症心身障害、医療的ケアあり(気管切開、夜間人工呼吸器、導尿、浣腸、酸素療法、経鼻栄養など)
① 梅雨や季節の変わり目になるとみられる子どもの変化
- てんかんや筋緊張からの疲れやすさ
てんかん発作の回数が増えたり、筋緊張が強くなる時間が増えたりした結果、疲れやすくなっているようです。
いつもよりもぐったりしていたり、覚醒度が低くうとうとしていたり、ぐっすりと眠っている時間が増えます。
- 睡眠のタイミングによる乱れ
日中に眠ったり、夜に寝たり起きたりを繰り返すなど、睡眠のリズムがやや乱れます。
- 排痰困難
季節の変わり目で疲れたりリズムが崩れたりすると、なかなか1度でスッキリと痰が取れません。
吸引回数が増えたり、吸引時の指先の細かい作業が増えたりします。
- 寒暖差アレルギーの可能性がある鼻水の増加(夜間から朝にかけて)
排痰困難による不快感、筋緊張、自律神経の乱れによると考えられるのぼせ、てんかん発作などが全てつながっているようで、どこかが崩れると悪循環に陥りやすくなります。
起きていると基本的に機嫌は良いので、本格的な体調不良の始まりは「笑わなくなった」状態を目安にしています。
②子どもが敏感に感じている環境の変化
1日の中の寒暖差がしんどいようです。
山の中に住んでいるので、朝晩と日中の気温差がとても大きいです。
そのため、市外の学校やデイサービスとの気温差も激しく、服装や掛け物もなかなか調整が難しいです。
そして、気圧の影響も若干受けているようで、雨の日や台風が近づいてくるタイミングでは、てんかん発作の回数が増えた結果、顔を赤くしてなかなか眠れなくなり、ぐったりしやすいです。
ずっと体に力が入りっぱなしにもなります。
特殊な循環の病態だからか、循環が乱れると、体の上の方に熱がこもりやすくなるようです。
冷えピタやクールタイプのジェル枕で対応しつつ、頓服薬(抗てんかん薬、筋緊張をとる薬)を使い、夜はゆっくり休めるようにしています。
③梅雨や環境の変化による不調を乗り切るための工夫
動いている家族にとっての心地良さと、寝たきりでベッドで過ごすことがほとんどの子どもの心地良い環境は異なると言うことを意識して、
娘にとって過ごしやすいだろう温度、湿度、部屋の明るさ(上を向いてるので、私たちよりダイレクトに光の刺激を受ける)などを考えています。
普段の娘は、家の外でいっぱい楽しんで、頑張って活動してくれてるので、家では穏やかに過ごせるように、ゆっくり休めるように、家庭内では穏やかにリラックスして過ごすようにしています。
夜の不穏があるときには、眠くなる音楽やプラネタリウムをすると落ち着きます。
ただ、どれだけ傾向と対策を練っても、日本のしんどい季節による影響は避けられず…
工夫した結果、「うまくいかなくてもしゃーないな」と諦観することも。
親が子どもの不調に引きずられると、共倒れの危険も出てきます。
毎日毎日がんばるだけでなく、
「体調悪化しなければOK」と時間薬を期待してやり過ごすのも対処法の1つだと思います。
栄養たっぷりの食事とできる限りの休息をとるように心がけて、何とかしんどい時期を乗り越えていきましょう。
母は、雨の気圧の変化や寒暖差で疲れやすいです。
その結果、知らぬ間に頭がぼーっとしたり、頭痛・めまい・肩こり・眠気が激しくなります。
薬で対応したり、こまめに横になって休んだり、温かい飲み物を飲んだりしています。
(NPO法人絵本屋だっこ理事・相談室ピアサポーター アイス)
おわりに
体験談の中で多く聞かれたのが、気圧や天候による影響です。
梅雨は低気圧が続きやすく、大人でも頭痛やだるさを感じることがあります。
言葉で不調を伝えることが難しい子どもの場合、機嫌や睡眠、食欲などに変化として現れることもあるようです。
そして、環境の変化に敏感なお子さんも少なくないことが分かりました。
子どもによって影響を受けるポイントは異なりますが、「変化そのもの」が負担になることもあるようです。
体験談では、不調のサインもさまざまでした。
「あとから振り返ると、毎年同じ時期に同じような変化がありました」という声もありました。
日頃から記録をつけていると、その子特有のパターンに気づきやすいかもしれません。
梅雨や季節の変わり目の不調は、目に見えにくく、周囲から理解されにくいこともあります。
しかし、今回の体験談から、多くの家庭が同じような悩みを抱えていることが見えてきました。
「最近なんだか調子が悪いな」
そんな時は、「うちだけではないかもしれない」と思い出してみてください。
お子さんのペースを大切にしながら、保護者自身も無理をしすぎず、この時期を乗り越えていけるとよいですね。
子どもの状態はそれぞれ違っても、ケアの方法についてはお互い参考になるところがあるかと思います。
赤ちゃんから成人した後のケアまで幅広くコラムに書いています。
ぜひ参考にしてくださいね。
親子共に少しでも休息する時間が増えますように。
体の疲れが取れて、笑顔で過ごす時間が増えますように。
「私は一人じゃないんだ」
と感じてもらえたら、私もうれしく思います。
サポートスタッフ・相談室ピアサポーター アイス
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- 障害児ママたちの体験談まとめ【連載企画】
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