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ケアが必要な子どもの夜間に使える支援まとめ

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こんにちは!今日のコラムを担当させていただく、アイスです。 絵本屋だっこでは、絵本屋だっこ相談室のピアサポーターとしても所属しています。

【アイスってこんな人!】

  • 寝ること・食べることが好きなアラフォー薬剤師
  • 2人姉妹を育てており、次女が医療的ケア満載の重心児
  • 福祉の支援やケアが必要な子の日常生活について、お母さん同士でおしゃべりしちゃう感覚でコラムを読んでもらえたら嬉しいです。

こちらの記事では、「ママたちの睡眠どうしてる?」のコラムで問題となった、医療的ケアのある子どもを抱えるママ(介護者)の睡眠時間の確保のための方法・支援について、詳しくご紹介させていただきます。

ケアが必要な子どもの夜間に使える支援まとめ

ケアが必要な子どもの夜間に使える支援まとめ

医療的ケアのある子どもや特性上よく眠れない子どもは、夜の見守りが必要です。
日中に使える支援や預け先はあっても、夜間に使える医療や福祉サービスは極端に少なくなる子どもの在宅生活。

実際に障害のある子どもを育てる家庭では、親の慢性的な睡眠不足が問題となっています。

主たるケア者(主に母親が多い)の睡眠時間が短くなると、身体的・精神的に健康を害する可能性が高くなり、ひいては家族の生活が成り立たなくなる恐れもあります。

成人(18歳以上)の場合には、重度訪問介護(重度の肢体不自由・知的障害・精神障害をもつ人を対象とする、24時間体制で在宅生活を支える支援)という障害福祉サービスがあります。
(児童相談所の許可がある場合は15~17歳でも利用は可能)

ただし、今、睡眠不足で困っている子どもとその家族には使えません。

そこで、ケアが必要な子どもの夜間に使える支援について、今回はまとめてみました。

以下に、家で使える支援と、施設を利用する支援に分けて、睡眠不足解消の目的で使える支援をご紹介します。

在宅で夜間に使える支援

在宅で使える支援としては、主に「居宅介護(福祉サービス)」「自費診療の訪問看護」の2つになります。

①居宅介護(夜間ヘルパー)【相談支援専門員、市区町村の役所に確認】

  • 対象者は、行政が必要と認めた人(障害支援区分による)
  • 居宅介護(障害福祉サービスの身体介護(食事、入浴、排せつなど))の枠を利用して、夜の間に介護福祉士(ヘルパー)が親に代わって介護の必要のある子どもの見守りをしてくれる
  • 利用料金は、市区町村の受給者証による助成と自己負担(上限あり)による
  • 医療行為はできない※
  • 看護師が、ヘルパーもしくはシッターとして夜間の長時間訪問を行っている事業所もある(交通費や利用料の一部など自己負担が追加で発生するが、医療行為も対応可能

※医療行為にあたるもの以外の身の回りの世話(体位交換、おむつ交換、吸引、呼吸器の回路の水切りなど)などは可能。吸引は、吸引ができる資格を持ったスタッフのみ対応可能。

 

②自費診療の訪問看護【訪問看護ステーションに確認】

  • 自費による訪問看護を主にしている事業所がある
  • 保険診療の訪問看護と併用して使える
  • 保険の訪問看護と全く同じ内容(医療的ケア、移動の介助、清拭、排泄介助、見守りなど)の支援
  • 時間の制限がない
  • 金銭的負担が大きい

 

夜間の在宅ヘルパーサービスは地域差や金銭的負担が大きい

在宅で使える支援としては、主に上記「居宅介護(福祉サービス)」か「自費診療の訪問看護」の2つ。

ただし、自費診療の訪問看護については、金銭面の負担が大きいので、現実的に継続利用は難しいかと思われます。

夜間ヘルパー自体は、国の制度としてどの地域でも利用できる事になっています。しかし、自治体や事業所の兼ね合いで利用が難しい地域もあるのが現状です。

ケアの内容や子どもの状態によっては、有償ボランティア(北海道のNPO法人が行っている「さぽんて」など)やファミリーサポートの利用も可能かもしれませんが、こちらも地域格差が激しいところです。

また、個人間のやりとりがベースになると、トラブルが発生する可能性も高くなるかもしれません。

まずはお住まいのエリアで、「居宅介護(福祉サービス)」や医療行為可能なスタッフ(看護師)がいる事業所がないか、障害支援の担当課や相談事業所へ相談してみることをおすすめします。

 

施設に預けるタイプの支援

ヘルパーさんに家に来てもらう支援のほか、病院などの施設へ預けるサービスも存在します。

①短期入所(ショートステイ)【病院のソーシャルワーカーや主治医に相談】

冠婚葬祭や家族の休息(レスパイト)などのため、一時的に施設で暮らす(預ける)ことができる事業。

病院でも、レスパイト入院として短期入所を受け入れているところもあるようです。

種類としては、福祉型・医療型・福祉強化型などがあります。

医療的ケアがある場合は、医療型の短期入所を利用できると安心。利用する場合は、短期入所施設へ直接連絡、または病院のソーシャルワーカーなどに相談のうえ、施設見学→契約→予約へと進みます。

ショートステイの予約は、利用の1か月前くらいから受け付けているところが多いようですが、地域によっては枠が少なく、希望の日に入れるかは施設の空き状況によります。

どの施設でも、申し込んですぐに泊まりの預かりは難しいところがほとんどなので、早め早めの対応が安心です。

また利用できる施設がいくつかある場合は、手間はかかりますがそれぞれ契約をしておくのもおすすめです。

②社会的入院【一般的ではない】

社会的入院とは、何らかの事情で家庭での保育看護が困難になった場合に、病院で一時的に入院対応をしてもらえる制度です。

この制度があるのかどうかは、それぞれ各自治体やかかりつけの病院や主治医にご相談ください。

保護者が入院をしたりしたときなど、どうしても在宅で子どもを見れない事情があるときに、かかりつけの病院で預かったりしてくれることが特例としてあるようです。

その他の預け先(施設入所)

また、育児困難になった際、児童相談所経由で一時的に施設入所などで対応する場合もあるようです。

 

小さいうちから、家以外の場所・人に預けられる備えを

家族の日常生活を守るために必要な預け先。

緊急時に一日中預かってもらえる場所として、いざというときのために幼少期からお家以外でのの経験を積んでおくことも、子どもの自立への第一歩になります。

小さいうちは子どもを預けることは不安があるかもしれませんが、急に何かあったときに困らないよう、少しずつ頼れる場所を増やしていけるといいですね。

 

おわりに

今回は、在宅とその他の場所での支援をまとめてみました。

同居家族によっては、就寝時に他人が家にいることに抵抗がある人もいるかと思います。
その場合は、日中に子どもが通所支援を利用している間に介護者が休息を取るサイクルにした上で、定期的に短期入所を利用するといった形のレスパイトもあるかと思います。

夜間の利用は難しいですが、在宅訪問看護レスパイトも徐々に広がってきているようです。
一度、自治体の福祉課に相談してみるのも一つの手です。

それぞれの家庭によって何を優先すべきかを話し合い、いろんなパターンを試しながら、うまく休息(レスパイト)を取れるようになれば、親子ともに穏やかに暮らせますね。

また、夜間ヘルパーに限らず、子どもが小さなうちからのヘルパーの利用もおすすめです。
ヘルパーの助けがあれば、お家での暮らしはぐんと楽になります。

<ヘルパーができること>

  • 身体介護(食事、入浴、トイレなどの介助)
  • 家事援助(対象者が子どもではあまり利用できない)
  • 通院等介助(通院に付き添ってくれる)
  • 本人や家族の精神的ケア
  • 介護技術の指導

 

研修を受けたヘルパーは、注入や吸引もできるなど、各家庭の事情に応じて幅広く対応可能な介護のプロです。

ただ、現状、子どもに対する支給にはいろいろな条件がありますので、まずは福祉課に相談してみましょう。

前例がないことで支援を受けられないことも多々ある福祉サービスですが、あきらめずに一人一人がその支援の必要性を訴えていくことが、後々の自分たちのためになるのではないかと思います。

親子ともに、心身ともに無理ない暮らしを長く続けていく方法をみんなで考えていきたいですね♪

 

サポートスタッフ・相談室ピアサポーター アイス

 

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